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【やってみた】ChatGPTは社内ヘルプデスクに使えるか?法人GAIと従来チャットボットとの違い

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※この内容は更新日時点の情報となります。掲載の情報は変更になっている可能性があります。

世間を賑わす「ChatGPT」。

OpenAI社が開発した“まるで人間のような会話ができる”対話型のAIチャットサービスです。

知りたいことを質問すれば、膨大な学習データから意図に沿った回答を返してもらえます。

もしかして、「社内ヘルプデスクもChatGPTが代わりにやってくれるのでは?」と考えた方もいるでしょう。

今回は実際に使えるかどうか試してみて、現時点でわかったことをご紹介いたします。

この記事の目次

    ChatGPTとは

    せっかくなので、ChatGPTに教えてもらいましょう。
    ただ質問するだけでなく、「どんな風に」など指定してあげると、意図を汲み取って回答することも可能です。

    今回は「小学生でもわかるように」、つまり簡単に説明をお願いしてみました。

    ChatGPTの画像

    <質問>

    ChatGPTについて、小学生でもわかるように教えて。

    <ChatGPTの回答>

    こんにちは!ChatGPTとは、OpenAIという企業が開発した、自然言語処理技術を用いた大規模な言語モデルです。言い換えると、ChatGPTは人工知能の一種であり、人間が使う言語を理解し、会話をすることができるコンピュータープログラムです。

    例えば、あなたがChatGPTに何か話しかけると、ChatGPTはあなたが話していることを理解し、適切な返答を生成します。ChatGPTは、世界中のさまざまなテキストから学習し、言語に関する知識を蓄積しています。そのため、ChatGPTは非常に賢く、膨大な量の情報を処理できます。

    小学生でも理解できるようにすると、例えばChatGPTは、いろいろな言葉を話す人形のようなものだと考えることができます。あなたが話しかけると、ChatGPTはその言葉を理解し、適切な言葉を返してくれます。あなたがChatGPTに聞きたいことがあれば、何でも聞いてみてください!

    …とのことです。
    このように、膨大な学習データをもとに自然な回答を返すことが可能で、世界中で大きな注目と期待を集めています。

    社内ヘルプデスクとは

    従業員からの問い合わせに対して回答する業務を指します。
    主に、情報システム部門や管理部門(総務・人事労務・経理)が担当しており、専任担当がいる場合や、各部門の担当者が通常業務と並行して行うなど会社によってさまざまです。

    問い合わせ内容は、FAQに掲載しているような「よくある質問」が大半を占めます。
    1件ずつの対応に大した手間はかかりませんが、件数が多くなるとやっかいです。
    専任担当がいない場合、通常業務に対応する時間を圧迫し、残業増加や回答遅れなどの困りごとを誘発するリスクをはらんでいます。

    また、よくある質問が多いといっても、労務や経理宛の問い合わせなどは専門知識が必要なケースも多く、業務が特定担当者に属人化しやすいことも特長です。

    ChatGPTに社内ヘルプデスクをやらせてみた

    実際に弊社で発生するよくある質問をChatGPTに問い合わせてみました。

    「Web会議システムを利用中、イヤホン・ヘッドホンの音声が出力されない」という情報システム部門向けの問い合わせをしてみましょう。

    ChatGPTの画像

    的を射た回答ですね!
    弊社FAQでも似たような回答を用意しており、回答精度の高さがうかがえます。

    差分としては、もしヘッドセットが故障していた場合に「自社ではどう対応すればよいか」まで回答している点がありました。

    <弊社FAQの回答>

    参考資料に記載のURLの手順にしたがってPCの設定をご確認ください。

    また別のオーディオ機器等を接続して問題無く動作する場合は、ご使用いただいているものが故障している可能性があります。

    情シス側でイヤホン・ヘッドセット等の貸与は行っていない為、部署で購入をお願いします。

    続いて、「名刺を発注したい」という総務部門向けの問い合わせをしてみましょう。

    総務部門向けの問い合わせの画像

    誤りではないですが、求めている回答とはズレてしまいました。

    知りたかったのは「一般的な名刺の発注方法」ではなく、「自社における名刺の発注方法」であり、当然ですがChatGPTには学習されていないデータのため、適切な回答は得られませんでした。

    このように、賢いChatGPTにも得手不得手があります。
    続いては、社内ヘルプデスクにおける「得意なこと」「苦手なこと」を解説いたします。

    社内ヘルプデスクにおけるChatGPTの得手不得手

    得意なこと

    ChatGPTは、学習した膨大なデータをもとに、問い合わせに対して “最適と思われる回答”を返すことが得意です。
    自分で調べたら時間がかかる内容であっても、ChatGPTなら即座に情報をまとめて教えてくれます。

    また、回答に対して追加で問い合わせできるため、思ったような回答が得られなかった場合、ラリーを続けることで求めている回答に辿り着ける可能性が高まります。

    このように、人間を超えた能力を、さも人間のように振る舞えることがChatGPTの得意なことといえます。

    苦手なこと

    上記「名刺の発注方法」でみたように、回答できる内容はあくまで一般的な情報に限ります。
    インターネットに漂う情報を学習しているため、当たり前ですが社内規定や独自ルールなどはChatGPTの専門外です。

    改めて、「名刺がきれそうなので、弊社(ラクス)の発注方法を教えてください」とダメ元で尋ねたところ、「ラクスル株式会社」の印刷サービスを利用した発注方法が回答されました。

    苦手なことの画像

    得意なことで「“最適と思われる回答”」とお伝えしたように、時には正確でない回答をしてしまうこと、つまりNOと言えないことも苦手な点といえるでしょう。

    社内ヘルプデスクの活用はもう少し先

    得意なこと、苦手なことをみてきましたが、社内独自の回答を提示できないため、現段階での活用は難しいといえるでしょう。
    また、誤った回答をそれらしく提示してしまう点も社内ヘルプデスクには痛手といえます。
    しかし、今後更なる開発により、活用できる未来はそう遠くないうちに訪れるかもしれません。

    一方で、「Office製品に対する一般的な問い合わせ」や「議事録の要約」「文章の添削」など社内で活用する方法は無数にあります。
    アイデア出しの壁打ち相手など、賢いパートナーとして活用しつつ、更なる進化を共に見守りましょう。

    話題の「法人GAI」は苦手を解消できるのか

    法人GAIの画像

    法人GAI Powered by GPT-4とは、株式会社ギブリーが提供する法人向けのChatGPTです。

    API経由でChatGPTのサービスを利用する仕様のため、企業での利用履歴がAIの学習に利用される心配を解消しています。
    (※OpneAIのドキュメントによると、API経由でのチャット利用は学習に利用しないと明示している)

    料金は、1ユーザーあたり「月額980円」に加え、使用したトークン数に応じて従量課金が発生します。

    社内ヘルプデスクで活用できるのか

    2023年4月4日に提供が始まったばかりのため、現状は未知数な部分が多いです。
    Webサイトの紹介では、データを入れるだけでFAQを自動生成する機能があるようなので、自社のFAQを学習させられる可能性があります。

    もし、ChatGPTのインターフェースで、自社のFAQを学習できるのであれば、社内ヘルプデスクに活用できるといえるでしょう。
    社外秘情報が多く含まれる領域のため、どのように情報が管理されるかも今後注目です。

    ChatGPTの特徴の画像

    ※出典:法人GAI - ChatGPTを活用した法人向けプラットフォーム
    https://hojingpt.pep.work/

    従来の社内向けAIチャットボットとは何が違うのか

    ChatGPTで初めてチャットボットを知った方も多いと思いますが、チャットボット自体は以前から存在しているサービスです。
    すでに数多くの企業で社内ヘルプデスクの自動化ツールとして活躍しています。

    ChatGPTとの大きな違いは、用途が社内ヘルプデスクに特化していることです。比較するとできることは大分限られますが、自社独自の回答を登録して利用するため、正しい情報を参照して適切に回答を提示できます。

    社内ヘルプデスクにおすすめはどれ?

    ChatGPT、法人GAI、従来チャットボットの3種類を紹介してきましたが、社内ヘルプデスクで利用する場合はどれがおすすめなのでしょうか。

    ChatGPTに質問したところ、「最適な選択は企業のニーズに応じて異なる」と回答が得られました。
    以下、法人GAIと従来チャットボットの説明に誤りは見受けられたものの、最終的な結論は同意見です。

    ChatGPTの画像

    現状の課題を把握し、何をどこまで解決したいのかを明確にすることで自社に最適なツールがみえてきます。

    また、現実問題として、導入する以上は「費用対効果」を求められるでしょう。流行りだけにとらわれず、しっかり比較検討したうえで決定することが最終的なヘルプデスク効率化を実現することは間違いありません。

    複数名での「問い合わせ対応業務」がラクになる?

    ※本サイトに掲載されている情報は、株式会社ラクス(以下「当社」といいます)または協力会社が独自に調査したものであり、当社はその内容の正確性や完全性を保証するものではありません。

    この記事を書いたライター

    メールディーラー通信編集部

    メールディーラー通信編集部

    問い合わせ管理に役立つ情報の執筆・案出しをしています。問い合わせ業務でのトラブルを少しでも減らせるような記事を作成できるよう日々編集を行っています。
    得意な整理術は「Gmailの検索演算子を駆使したラベル付け」です。

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