技術的な質問を受けることが多いヘルプデスクは、高度な知識を要することから、情報システム部門が兼任している会社が少なくありません。しかし、ヘルプデスク業務に日々追われ、本来の業務に支障が出ていると悩んでいる方も多いのではないでしょうか?
そのようなときに、導入を検討したいのがアウトソーシングです。
この記事では、ヘルプデスクが抱えている問題を解説し、ヘルプデスク業務をアウトソーシングするメリット・デメリット、依頼先の選び方を紹介します。
ヘルプデスク業務とは?
ヘルプデスクとは、社内外から寄せられるさまざまな問い合わせに対応する組織や部門を指します。ヘルプデスクは、情報システム部が兼ねている会社企業が多いことが特徴です。
ヘルプデスクに寄せられる問い合わせの例には、以下のようなものがあります。
【社内からの問い合わせ】
- パソコンがフリーズしたので見てほしい
- システムエラーが出ているので対処法を教えてほしい
【顧客からの問い合わせ】
- 購入した商品のスイッチを入れたが動かないなどの苦情や要望
- 紛失した部品をどこで購入できるのか、修理はどこに依頼するのかといった問い合わせ
お客様に対しては電話やメール、チャットを活用して対応し、社内の問い合わせに対しては、直接現場に足を運ぶことも少なくありません。このように、ヘルプデスクの業務内容は多岐にわたることが特徴です。
ヘルプデスクは、上記のように問い合わせを受け付ける対象により、大きく分けて社内ヘルプデスクと社内ヘルプデスクに分けられます。それぞれの業務特性について以下に解説します。
社内ヘルプデスクの主な業務
社内ヘルプデスクとは、社内システム・インフラの整備・ITツールの使い方のレクチャー・問い合わせ対応・トラブル解決といった、社内を対象にIT関連のサポートを行う部門です。
近年の企業活動においてはITの活用が必須とも言える状況となっており、ヘルプデスクが行うサポート業務は、日々の業務を効率よくスムーズに行うために非常に重要性の高い業務となります。
社外ヘルプデスクの主な業務
社外ヘルプデスクとは、自社のお客様や取引先に対して、製品・サービスの使い方や活用方法・トラブルやクレームの対応を提供するのが主な業務です。一般的には、IT製品・サービスの提供を行っている会社が、顧客満足度向上や継続率向上のために社外ヘルプデスクを設けて対応を行っています。
カスタマーサポートとの違いは?
問い合わせに対応する部署と聞くと、カスタマーサポートを思い浮かべる人も多いのではないでしょうか?
ヘルプデスクとカスタマーサポートでは、対応する相手が異なります。ヘルプデスクではお客様と社員の両方からの問い合わせに対応しますが、カスタマーサポートはその名のとおり、カスタマー(顧客)だけが相手です。
また、ヘルプデスクは、より専門的・技術的な知識を要する質問やトラブルに応じることが多い点がカスタマーサポートとは異なります。
ヘルプデスクが抱えている課題
社内外からの問い合わせに対応が必要なヘルプデスクは、さまざまな課題を抱えているといわれています。ここでは代表的な5つの問題を解説します。
業務過多になりやすい
ヘルプデスクのもっとも大きな問題は、業務過多になりやすいことです。
前述したとおり、ヘルプデスクは専門的・技術的な回答やサポートを行う必要があることから、情報システム部が兼任していることが多いのが実情です。しかし情報システム部は、本来社内システムの開発や構築、運用、保守などを行う部署であり、ヘルプデスク業務は本業ではありません。
自分たちが抱えている業務をこなしながら、社内外からの問い合わせに対応するため、どうしても日々の業務は膨れ上がってしまいます。場合によっては、日中は顧客と社員の対応に追われ、勤務時間が終わるころにようやく自分の仕事に取りかかれる、といったケースもあるのです。
対応範囲が広い
企業が活用するITシステムの複雑化・高度化といった事情や人手不足の問題から、ヘルプデスク担当者の業務範囲は広くなりやすい傾向にあります。具体的な業務範囲や役割が決められておらず、実質的に「社内のIT屋」となっているケースも多くあります。
業務範囲が広すぎると、ヘルプデスク担当者に大きな負担がかかるだけでなく、一つひとつの業務の対応も満足にできなくなり、利用者も不満やストレスを抱えてしまいます。
対応範囲の広さに課題を抱えている場合は、ヘルプデスクの業務範囲を明確化したり、マニュアル・ツールによる社員の自己解決を促したりすることで、担当者の負荷軽減とパフォーマンス向上を図ることができます。
対応品質の低下
情報システム部がヘルプデスクを兼任していると、対応品質が低下しがちなことも問題です。
情報システム部は当然ながら知識や技術を有していますが、自分たちの業務を抱えている以上、常にヘルプデスク業務を優先できるわけではありません。場合によってはお客様へのメール返信に時間がかかったり、社員のもとに向かうのが遅くなったりすることもあります。
また人によっては、ヘルプデスク業務は自分たちの業務ではないと考え、対応を渋ったり、とりあえずの回答ですませたりする人もいるでしょう。また同じ情報システム部でも、社員の技術レベルには差があるため、だれもが同じレベルの回答ができるとは限りません。
対応に時間がかかったり、人によって対応品質に差が出たりすることも、ヘルプデスクが抱える問題です。
対応が属人化しやすい
ヘルプデスク業務は、対応を行う担当者のスキル・経験により業務品質が左右されるため、対応が属人化しやすい傾向にあります。ヘルプデスクの利用者は問題や疑問をできるだけスムーズに解決したいため、属人化が発生すると特定の担当者に業務負荷が集中したり、全体の業務効率が低下したりといった課題が生じます。
このようにヘルプデスクの属人化は利用者にとっても担当者にとってもデメリットとなるため、ナレッジ・ノウハウの共有や業務フローの改善により、できるだけ担当者の対応品質を均一化する対策を行うことが重要です。
同じ問い合わせが多い
ヘルプデスクには、業務マニュアルを参照したり自身で調べれば解決できるような問い合わせが1日に何度も寄せられるケースが多くあります。同じような内容の問い合わせも少なくありません。
このような問い合わせに繰り返し対応を行っていると、ヘルプデスク担当者は大きく時間とリソースを奪われ、他の対応や本来の業務に集中できないという問題が発生します。
そのため、自己解決できる問い合わせや類似した問い合わせについては、ツールに代替したり社内で自己解決を促すルールを設けたりといった対策を行い、ヘルプデスク担当者のマンパワーを温存することが重要となります。
ヘルプデスク業務をアウトソーシングするメリット
ヘルプデスクを情報システム部など社内の部署に兼任させると、業務効率や対応品質が悪くなるため、アウトソーシングを検討する企業も少なくありません。ここでは、ヘルプデスク業務をアウトソーシングするメリットを、5つ紹介します。
社内の負荷軽減
ヘルプデスク業務をアウトソーシングすると、それまでヘルプデスク業務を兼任していた情報システム部などの業務負担が軽減されるのがメリットです。
これまでお客様や社内からの問い合わせ対応に追われていた時間を本来の自分たちの業務に充てられるので、生産性を高められるほか、仕事を中断されることがないため集中力を保てることから、業務効率も上がります。
自分たちの仕事を日中こなせるようになり残業が必要なくなれば、人件費の削減にもつながります。
対応品質の向上
ヘルプデスク業務をさまざまな知識を持ったプロに外注できれば、対応品質が上がることもポイントです。
社内で対応していると、対応する人が持つ知識によって、回答の品質にバラツキが出ます。簡単なことには答えられても、一部の質問には特定の人しか答えられなければ、その人が対応できるまでお客様を待たせなければならないこともあるでしょう。顧客対応のレベルも、説明がうまい人・下手な人がいるため、差が出てしまうケースも少なくありません。
その点アウトソーシングすると、ヘルプデスク業務に慣れたプロが、必要な知識を蓄えたうえで対応してくれます。ヘルプデスク業務が専業であり、ほかの業務を抱えていないため、お客様顧客を待たせることがなくなることもメリットです。
業務状況に応じて人員を調整できる
ヘルプデスク業務をアウトソーシングすると、人員採用するよりも人数の調整がしやすく、採用コストの削減につながることもメリットです。
ヘルプデスク業務のために人員を採用すると、採用に際しての募集コスト、入社後の教育コストのほか、社会保険や福利厚生費などさまざまな費用が発生します。また、繁忙期には問い合わせが多いものの、閑散期は問い合わせ数が減るような企業では、通年で人を雇用すると人件費的にもムダが生じてしまいます。
その点ヘルプデスク業務を外注すれば、採用にかかるコストなどは不要になります。繁閑期や業務量など、社の事情に応じて人員を調整できるため、コストにムダが生じにくくなるのです。
コスト削減
ヘルプデスクのアウトソーシングは依頼する業務内容に応じた料金を支払う必要があるため、コストが増加すると捉えられがちです。
しかし、実際には自社で人材の採用やツールの導入といった体制構築を行うよりも安価で済むことが多く、またヘルプデスクの体制が整うことで組織全体の生産性も向上するため、トータルで必要となるコストを削減することができます。また、自社のヘルプデスク要員をより生産性の高い業務に配置することも可能となります。
削減したコストは利益に繋げることができるため、経営的にプラスに作用することもアウトソーシングを行うメリットです。
顧客満足度・従業員満足度の向上
ヘルプデスクが当記事で解説したようなさまざまな問題を抱えていると、ヘルプデスク担当者に負担がかかるだけでなく利用者も十分な回答を得られないため、不満やストレスを抱えてしまいます。社外ヘルプデスクであれば顧客満足度が、社内ヘルプデスクであれば従業員満足度が大きく低下してしまうでしょう。
満足度の低下は社内外いずれの場合においても、ビジネスの停滞につながるため、早急に解決すべき問題です。
状況に応じてアウトソーシングを適切に活用すれば、十分な体制で問い合わせ対応を行うことができるため、ヘルプデスク担当者だけでなく社内外の利用者の満足度も向上させることができます。
ヘルプデスクのアウトソーシングにはデメリットもある?
社内負担が減り、対応品質も向上するなど、ヘルプデスク業務のアウトソーシングには多くのメリットがありますが、デメリットもあります。導入に際しては、デメリットも理解したうえで検討することが大切です。
ここではヘルプデスクをアウトソーシングするデメリットを、4つ紹介します。
自社内にノウハウが溜まりづらくなる
ヘルプデスクをアウトソーシングすると、社内にノウハウが溜まりづらくなることが最初のデメリットです。
アウトソーシングすると、本来社員が対応することにより積み重ねられるはずの経験を得られないため、ヘルプデスク業務に対するノウハウが社内に蓄積していきません。
いずれ社内に余裕ができてヘルプデスクを内製化しようと思ったときや、アウトソーシング先の企業が倒産したなど予期せぬトラブルがあったときに、再現性が乏しくなってしまうのです。
アウトソーシング先の管理を怠るとさまざまなリスクが
ヘルプデスク業務をアウトソーシングした先の管理を怠っていると、気づかないうちにさまざまな問題が発生することがあります。
たとえば用意したマニュアル通りにきちんと回答していなかった、回答漏れが多発しお客様から多くの苦情が寄せられていたなど、知らないうちに対応品質が下がり、お客様とトラブルになってしまうなどです。
また、ヘルプデスク業務では、お客様の個人情報を扱うことも少なくありません。ほかにも技術的な情報を取り扱うようなケースもあり、そういった情報の漏えいリスクがある点には注意が必要です。ヘルプデスク業務をアウトソーシングするときには、アウトソーシング先のセキュリティレベルまで確認することが大切です。
情報漏えいのおそれ
ヘルプデスクをアウトソーシングする際には、商品・サービスの情報や顧客情報など重要な機密情報をアウトソーシング先企業に引き渡す必要があるため、情報漏えいのリスクが高まります。機密情報の不適切な取り扱いやサイバー攻撃による漏えいだけでなく、アウトソーシング先の従業員が不正を行うというケースもあります。
そのため、アウトソーシング先のセキュリティ体制・機密情報取り扱いのポリシー・従業員教育など事業実態を入念に確認して、信頼できる会社へ発注を行うことが非常に重要となります。
念のため、万が一トラブルがあった際の責任の所在についても、契約段階で定めておくようにしましょう。
対応範囲によっては高額になるケースも
ヘルプデスク業務のアウトソーシングは、対応範囲が多いほど、また依頼する業務の難易度が高いほど、工数が増えてコストは高くなる傾向にあります。そのため、アウトソーシングを利用する際には、内容次第では想定していた以上のコストを提示される可能性にも留意しておかなければなりません。
アウトソーシングの予算が限られている場合は、優先順位付けを行って発注する業務範囲を絞ったり、複数社を比較検討してコストパフォーマンスに優れたアウトソーシング先を選んだりといった対応も必要となってきます。
ヘルプデスクのアウトソーシング先の選び方
ヘルプデスクのアウトソーシングには、以下3種の運用形態があります。
オンサイト型 | 自社内に担当オペレーターが常駐 |
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オフサイト型 | 外注先に担当オペレーターが常駐 |
ハイブリッド型 | オンサイト型とオフサイト型の組み合わせ |
特性やメリットなどは、運用形態により異なります。アウトソーシングを利用する際は、違いを理解したうえで自社に合った方法を検討することが大切です。
オンサイト型
オンサイト型は、外注会社の従業員が自社内に常駐する運用形態です。派遣されたオペレーターがヘルプデスク業務を担当します。
オンサイト型のメリットは、担当者と直接コミュニケーションが取れる点です。トラブルが発生した際も迅速に対応できます。
担当者のオフィススペースを用意したり、セキュリティルールを追加したりといった準備が必要になるものの、ヘルプデスクの増員や少人数のサポート要員の配置に適した方法です。
オフサイト型
担当者が自社内に常駐するオンサイト型に対し、オフサイト型は外注先の会社内で担当オペレーターによるヘルプデスク業務が行われます。そのため、オンサイト型のように担当オペレーターのためのスペースや設備を用意する必要がありません。
アウトソーシングでは一般的な運用形態であり、オンサイド型と比較すると運用コストが抑えられます。自社内でトラブルが発生した際、ヘルプデスクの機能が維持できる点もメリットのひとつです。
リスク回避の観点で取り入れる会社も多く、一時対応のみオフサイト型の外部委託企業で行い、その他は自社で対応するケースも見受けられます。
ハイブリッド型
ハイブリッド型は、オンサイト型とオフサイト型、両方を活用する方法です。うまく組み合わせることで、コスト削減と業務の効率化が実現できます。
コストを重視したい場合はオフサイト型を活用し、緊急時にはオンサイト型のメリットを活かしたスピーディな対応が可能です。
また、ヘルプデスクサービスを提供する会社によっては、専門的なIT知識を有する担当者がオンサイト業務を担当します。そのため、より質の高いサービスを提供でき、お客様からの信頼獲得が期待できます。
ヘルプデスクのアウトソーシングの料金形態
ヘルプデスクのアウトソーシングの料金形態は、「月額固定制」と「従量課金制」にわかれます。それぞれ適したケースが異なるため、運用形態や利用期間に合わせて選ぶことが大切です。
また、サービスよっては利用時間や期間により追加料金が発生する可能性があります。コストパフォーマンスを考えると、利用時は自社の業務内容や従業員数などと照らし合わせながら、検討する必要があるでしょう。
月額固定制
月額固定制は、1ヶ月あたりの利用料金が決められているタイプです。月額料金は業務範囲や対応人数、問い合わせ件数などで設定されています。コール件数が常に一定件数ある場合に適した形態です。
ただし、サービスによってはコール件数に上限があります。この場合、上限を超えると追加料金が発生するため注意が必要です。トラブル対応の際の料金も含め、契約内容はしっかりと確認しておきましょう。
従量課金制
従量課金制のサービスは、問い合わせ件数や利用時間に応じて料金が発生します。利用料が多いほど料金がかさむものの、閑散期にはコスト削減が可能です。
業務を立ち上げたばかりで問い合わせ件数が少ない場合は、従量課金制のほうが運用コストが抑えられます。問い合わせ件数が予想できないときや、短期的な運用にも適したタイプです。
ヘルプデスクのアウトソーシング先の選び方
ここからは、これまでに解説したヘルプデスクをアウトソーシングするメリット・デメリットを踏まえたアウトソーシング先の選び方を解説します。
対応範囲と費用
社内・社外の問い合わせに対応するヘルプデスクの業務内容は多岐にわたります。どの範囲をアウトソーシングするのかをまず考え、それに対応している会社を選ぶことが大切です。
たとえば社内対応は残して社外のお客様からの問い合わせだけ任せるのか、社内・社外ともにメールによる問い合わせの一次対応だけ任せ、二次対応が必要な問い合わせは自社で対応するなど、どの部分を任せるのかを決める必要があります。
また月々の料金が固定なのか、基本料金に加えて問い合わせ件数に応じて費用が上がるのかなど、料金体系もアウトソーシング会社によって異なります。
対応を依頼したい範囲と費用はリンクしやすいため、あわせて検討することが大切です。
対応の実績
アウトソーシング先の企業に、依頼したいヘルプデスク業務の対応実績があるかの確認も必要です。経理業務や一般的な顧客からの問い合わせ業務に対応実績のある会社は多いものですが、IT技術に関する知識が必要な、高度な内容の問い合わせに対応できるオペレーターを抱えた会社は少ないためです。
これまでに似たような業界での対応実績があれば安心して任せられますが、そうでないなら対応品質に疑問が残ることもあります。これまでの対応実績は、必ず確認が必要です。
セキュリティ面が徹底されているか
ヘルプデスクでは、お客様の個人情報や、社内のオペレーションなど社外秘の情報を取り扱います。アウトソーシングすると、それらの情報をアウトソーシング会社に託すことになるため、セキュリティ面が徹底されているかは重要なチェックポイントです。
万一アウトソーシング会社から顧客情報が漏えいすると、その責任はアウトソーシング会社だけではなく自社も負うことになります。どのようなセキュリティ対策を施しているのか、資料を確認する、アウトソーシング先に聞くなどして詳しく調べておきましょう。
情報共有の体制は整っているか
情報共有の体制も確認しておきたいポイントです。コミュニケーションがスムーズに進めば、業務の効率度がアップします。
トラブル発生時の情報共有はもちろん、定期的な業務報告も重要です。特に、ヘルプデスクを外注した場合は自社に対応ノウハウが蓄積できなくなります。外注先から定期的な報告を受けていれば、仮にサービスを利用しなくなったとしても自社でのスムーズな運用が可能です。
イレギュラー発生時にも柔軟な対応できるか
ヘルプデスクの業務は、予想外の問題や突発的なトラブルの発生も少なくありません。そのため、イレギュラー発生時に柔軟に対応できるサービスを選んでおくと安心です。
問題を早期解決できれば、お客様からの信頼度がアップします。生産性が向上するだけでなく、サービスの品質向上が期待できるでしょう。
また、イレギュラー時の追加費用や担当者の増減など、契約内容に関する点も確認しておきたいポイントです。細かな点を事前に把握しておくことで、自社に合ったサービスを運用できます。
おすすめのヘルプデスクアウトソーシングサービス5選
ここからは、おすすめのヘルプデスクアウトソーシングサービスを紹介します。ヘルプデスク業務以外にも、幅広いサービスを展開する会社など特徴はさまざまです。
アウトソーシングサービスを利用すれば、自社内にリソースが不足している場合も従業員の業務負担を軽減できます。業務効率化やサービスの品質向上にもつながるため、それぞれの特徴を参考に、自社に応じたサービスを検討してください。
ベルシステム24
1,200社の多種多様な業種、業態で培われた運用実績を持つ代行会社です。国内38拠点に加え、海外3拠点、総20,000席の業務スケールを誇ります。
情報サービスをはじめ、医療や金融、官公庁と幅広いジャンルに対応可能です。システムトラブルや使用方法などの各種問い合わせに対応し、解決までサポートします。
さらに、業務アセスメントやライフサイクルマネジメント業務も可能です。端末の導入計画からリプレイスまで、トータルで依頼できます。夜間や外国語対応、駆け付け対応も可能と、高クオリティかつ柔軟なサービスが特徴です。
提供会社 | 株式会社ベルシステム24ホールディングス |
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メニュー | コールセンター専任業務、コールセンターシェアード業務、メール・チャット業務、バックオフィス業務等 |
参考価格 | 一時受付 パッケージプラン 74,000円~ |
情シスフォース
エンジニアの専門家チームによる、スピーディな課題解決力を強みとするアウトソーシングサービスです。蓄積したノウハウを活用し、企業の成長や課題にあわせて専門家がサポートします。
企業の課題抽出をはじめ、企画業務からアカウント運用まで幅広いサービスが可能です。経験豊富なエンジニアやITコンサルタントが在籍するため、業務に関する相談先を一本化できます。
ヘルプデスクに特化したプランも用意されており、社内では対応できない業務を迅速かつ確実に解決したいときにおすすめです。
ネオキャリア
延べ3,000社以上の豊富な実績を持つコールセンター代行サービスです。業務代行サポートをする中で得た、多くのノウハウを強みとしています。国内外40以上の拠点があり、広範囲のニーズに対応可能です。
カスタマーサポート業務だけでなく、営業支援や採用支援、事務、バックオフィスなどの代行業務にも対応しています。情報管理とセキュリティ対策を徹底しているため、外注業務の依頼も安心です。スタートアップ企業から大企業まで、自社に応じたプランを選択できます。
提供会社 | 株式会社ネオキャリア |
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メニュー | SaaS・IT 系カスタマーセンター、テクニカルサポート、使い方・操作サポート窓口、返品・故障・トラブル対応等 |
参考価格 | 要問い合わせ |
IT無双
システム企画から保守までワンストップサービスを展開する代行会社です。社内ヘルプデスク対応やコールセンター代行、業務フローマニュアル作成などを依頼できます。
ヘルプデスク業務はもちろん、ITコンサルティング業務を依頼したいときにもおすすめです。経験豊富なシステムエンジニアによるサポートが期待できます。社内の業務負担を軽減でき、IT担当者の人材定着に悩みを抱える企業にも適しています。
提供会社 | 有限会社こだまシステム |
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メニュー | ライトプラン(チャットサポート)、ベーシックプラン(チャットサポート、月次ミーティング、リサーチ代行等)、プレミアムプラン(チャットサポート、月次ミーティング、ドキュメント作成等) |
参考価格 | ライトプラン 50,000円~※税別 ※月10件対応 |
Owlook
ICT、通信に関する業務を得意とするヘルプデスクサービスです。情報通信機器の操作方法やトラブル対応、障害一次調査、復旧対応窓口などの業務実績をもちます。
24時間365日、担当者による迅速な対応が可能です。セキュリティの担保されたリモート環境を構築し、操作方法やトラブルの問い合わせに対応します。担当者はマナー研修を受けているため、高品質な顧客対応が期待できます。
提供会社 | 興安計装株式会社 |
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メニュー | 24時間365日有人対応、電話取次、技術サポート等 |
参考価格 | 要問い合わせ |
アウトソーシングとあわせて導入したい「問い合わせ管理システム」
アウトソーシングとあわせ、「問い合わせ管理システム」の導入を検討するのもおすすめです。問い合わせ管理システムとは、複数人での問い合わせ対応の手間を減らし、対応業務を効率化するツールのことです。問い合わせ管理システムは複数人で同じ画面を見ながら対応を行うことができ、問い合わせごとに対応状況や担当者が可視化されるため、返信漏れや遅れ、重複対応を防止できます。
アウトソーシング先で導入することで、以下のようなことができます。
- 問い合わせごとの担当者や対応状況を管理できる
- 未対応の問い合わせがひと目でわかり、対応漏れや遅れを防止できる
- 顧客ごとに担当者・チャネルをまたいだ対応履歴が確認できる
- 問い合わせ内容や件数、担当者別の対応状況を集計できる
そのため、問い合わせ管理システムを導入すると、外注先の対応状況を簡単に管理し、対応品質を高く保つことができます。
問い合わせ管理システムについて、詳しく知りたい方は以下の記事を参考にしてみてください。
アウトソーシング先で導入するなら「メールディーラー」
アウトソーシング先で問い合わせ管理システムを導入するなら、「メールディーラー」がおすすめです。
Point
- チームでのメール共有に特化
- レポート機能で問い合わせ内容の分析が可能
- 用途に合わせて権限や機能をカスタマイズ可能
メールディーラーとは、株式会社ラクスが提供するinfo@やsupport@等の共有メールアドレス宛に届くメールを複数人で対応することに特化した問い合わせ管理システムです。
チーム全員のメールを対応状態ごとに「新着」「返信処理中」「対応完了」のステータスに自動で振り分けてくれます。どのメールにだれが対応しているのかリアルタイムで共有できるので、対応状況がひと目でわかり、メールの見落としや返信漏れを防ぐことができます。
また、メールごとに属性情報を付与することができ、メールディーラー上のレポート機能で簡単に集計ができます。
問い合わせ内容を分類しておくと、どういった問い合わせが多いのかを分析することが可能です。分析結果をもとにFAQページを充実させるなど、問い合わせ件数を削減する施策に活用いただけます。
また、担当者の業務に応じて機能を制限したり、画面表示を変更することが可能です。そのため、アウトソーシング先やパートやアルバイトといった社員以外が対応する場合でも安心してご利用いただけます。
メールディーラーは、無償で専任担当者によるきめ細かいサポートが付随しているため、初めての方にもおすすめできる製品です。
ヘルプデスク業務のアウトソーシングを検討しませんか?
ヘルプデスク業務をアウトソーシングするメリット・デメリットや、導入に際して押さえておきたいポイントなどを解説しました。
ヘルプデスクをアウトソーシングすると、情報システム部の業務負担を大きく減らすことが可能です。アウトソーシングをする際には管理方法やセキュリティ体制など合わせて検討するようにしましょう。
アウトソーシング先の管理を効率的に行いたい方はぜひメールディーラーも検討してみてください。
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