派遣スタッフは、実際に勤務する会社ではなく、人材派遣会社と雇用関係を結びます。
そのため、人材派遣会社は派遣スタッフのフォローを行う必要があります。
本記事では、派遣スタッフのフォローがなぜ重要なのか、どんなポイントに気を付ければいいのか、フォローを行う際に便利なシステムなどをご紹介します。
派遣スタッフへのフォローは必要?
そもそも、派遣スタッフは派遣会社からのフォローを必要としているのでしょうか?
2018年に、エン・ジャパン株式会社が展開する「エン派遣」が行った「派遣会社のフォロー(2018年9月調査)について」のアンケート結果の「派遣会社のフォローは、どの程度重視しますか? また、その理由をお聞かせください」という項目を参考にしてみましょう。
・「非常に重視(期待)する」:28%
・「重視(期待)する」:52%
・「あまり重視(期待)しない」:18%
・「重視(期待)しない」:2%
以上のように、派遣スタッフのおよそ8割が、適切なフォローを期待していることが分かります。
また、期待する理由として挙がっていたのが、以下のような回答です。
・直接雇用でない場合、細かなことでも不安になったりすることもある。そのときにすぐに確認できたり、電話できたりすれば不安は軽減されると考えるから
・会社との関係や働く環境を整えてもらうなど、弱い立場にならず気持ちよく働くために大切な役割があると感じたため
・入ったばかりは馴染めないし、不安なことも多いので、気にかけてくださると、とても心強い
この結果から、多くの派遣スタッフが不安を抱え、何らかのフォローを期待していることが分かります。したがって、派遣会社の担当者は派遣スタッフに対して積極的にフォローを行うべきなのです。
出典:エン派遣「派遣会社のフォロー(2018年9月調査)について」
派遣スタッフへフォローを行うときのポイント
では具体的に、派遣スタッフに対してどのようなフォローを行えばいいのでしょうか。ここでは、フォローを行う際のポイントをご紹介します。
相手のスキルを把握すること
これまで派遣スタッフがどのような職場で、どのような業務を行なってきたのかという情報を確認し、スキルを把握しておきましょう。
派遣スタッフの情報を入手するためには、普段からコミュニケーションをとり、関係性を強化しておく必要があります。可能であれば、派遣スタッフの個人情報(経歴・スキル・得意分野など)をデータベース化し、共通管理できる仕組みをつくっておくのがベストです。
徹底したヒアリング
次に、派遣スタッフに徹底したヒアリングを行いましょう。履歴書や職務経歴書で把握できるスキルや経験だけでなく、「どんな仕事をしたいのか」「仕事をする上での要望はあるか」など本人の希望をしっかりとヒアリングし、適切な仕事を紹介することが大切です。
また仕事紹介前だけでなく、派遣スタッフが就業開始した後も、定期的なヒアリングを行いましょう。就業上の不安や問題を早期に発見し、トラブルを未然に防ぐため、面談や勤怠状況の確認など定期的なフォローが重要です。
相手の気持ちを考えたメンタルケア
仕事に関する悩みやストレスの原因で多いのは「職場の人間関係」といわれています。特に、派遣社員は直接雇用関係のない会社の社員と一緒に働くため、人間関係でトラブルになることもあります。
そんな時でも、いつでも相談できる人(派遣会社の社員)がいると心強いでしょう。
また、職場見学や就業開始日の同行なども重要です。特に職場見学前には派遣スタッフも緊張していることが予想されるため、丁寧なフォローが大切です。同行時には、本人が伝えきれなかった要望や強みなどがあれば、しっかりフォローしてあげましょう。
さらに、就業開始直後は、通常より短い間隔でフォローや面談などをスケジュールに組みましょう。
派遣スタッフへのフォローで重要な"コミュニケーション"
前章では、派遣スタッフへフォローを行う上で大切なポイントをご紹介しました。そして、共通していえることは、派遣スタッフとの「コミュニケーション」を大事にする必要があるということです。
コミュニケーションを重ねることにより、お互いの人間性が分かってきます。また何度も自分にコミュニケーションを取ってくれる人として、スタッフも信頼してくれるようになるでしょう。
ここでは、派遣スタッフとのコミュニケーションで注意すべき点をいくつかご紹介します。
社内全体で情報共有する
派遣スタッフへのフォローを効率的に行うには、派遣会社全体で情報共有する必要があります。まず派遣スタッフがどのような仕事を担当しているのか、どんな経歴を持っているのか、担当者だけでなく、社内全体で情報共有するようにしましょう。
社内全体で情報共有ができていれば、担当者が不在の時でも、別の担当者が対応できるようになります。このように、「社内のだれでも対応できる環境」を構築しておくことで、派遣スタッフへのフォロースピード向上が期待できるのです。
気軽に相談できる関係を構築する
派遣会社の担当者は、普段から派遣スタッフが相談しやすい関係性を築いておくことも重要です。スタッフの性格などによりますが、趣味の話を盛り込むなどして、より気軽にコミュニケーションを図れる関係を構築しましょう。気軽にコミュニケーションがとれる関係性を築くためには、派遣会社の担当者のほうから積極的に歩み寄る姿勢が必要です。
派遣先企業での定着率を上げるためにも、派遣会社の担当者は派遣スタッフと積極的にコミュニケーションをとるようにしましょう。
契約内容や給与額は明確に提示する
派遣スタッフからの信頼を得るための条件の一つが、契約内容や給与額の明確な提示です。契約内容や業務内容、労働時間、給与額が詳細に正しく提供されていなければ、信頼を得ることはできないといっていいでしょう。
派遣会社は、派遣先の企業と交わした内容を間違いなく派遣スタッフに伝える必要があります。
契約内容や給与額は労働条件通知書に明記し、派遣契約が決定した時点で速やかに交付しましょう。
派遣スタッフへのフォローを管理できるメールシステム
派遣会社では、1人のコーディネーターが複数の派遣スタッフを担当しているのが一般的です。
担当する派遣スタッフが増えると、一人ひとりに寄り添った十分なフォローが難しくなります。
そこで業務を効率化できるシステムを導入してみてはいかがでしょうか。
ここでは、派遣会社向けのメール共有システム「メールディーラー」をご紹介します。
メールディーラー
「メールディーラー」は、派遣会社向けのメール共有システムです。派遣スタッフとのやり取りを効率化できるさまざまな機能を搭載しております。
返信漏れや重複対応を防止
メールディーラーの受信フォルダは、「新着・対応中・対応完了」と分かれており、対応状況に応じてメールが自動で移動します。「新着フォルダ」を見れば、まだ誰も返信していないメールが一目で分かるので、対応漏れを防止することができます。
さらに、「対応中フォルダ」にあるメールを対応者以外が開くと「○○さんが返信処理中です」という警告メッセージとともに、返信ボタンが非表示になるため、重複対応が発生しません。
仕事紹介メールの一斉送信後や、月末・年度末など、派遣スタッフから大量にメールが届く時期でも、受信フォルダを見るだけで対応進捗状況を把握することができます。
引き継ぎミスの防止
メールディーラーでは送信元アドレスをクリックするだけで、その人に関連する過去の対応履歴が時系列で一覧表示されます。パソコンとスマホなど、複数のメールアドレスを使ってやりとりをしていた場合や、電話・チャットなど他窓口を使っていた場合でも、紐づけて管理することができます。
外出先でもリアルタイムで情報共有
人材派遣会社では、外出の多い営業と社内にいるコーディネーター間での情報共有が課題となります。
メールディーラーは、スマホからもアクセス可能なため、外出先からでも派遣スタッフとの連絡を確認でき、リアルタイムで情報共有ができます。
さらに、メールに付箋を付けるような感覚でメモを残せるコメント機能で、メールに関連する情報を補足・共有することができます。
まとめ
派遣スタッフの定着率をアップさせるには、こまめなコミュニケーションによる信頼関係の構築が欠かせません。まずは徹底的なヒアリングを行い、その人に合った仕事を紹介するようにしましょう。また就業後も定期的に連絡を行い、フォローをすることが大切です。
このフォロー業務を効率的に行うには、社内の情報共有が鍵となります。そこでおすすめなのが、メール共有ツールの導入です。
「メールディーラー」ならリアルタイムに情報共有ができるので、対応漏れや重複対応を防ぐことにつながります。無料トライアルや資料請求にも対応しておりますので、是非お気軽にご相談ください。
※本サイトに掲載されている情報は、株式会社ラクス(以下「当社」といいます)または協力会社が独自に調査したものであり、当社はその内容の正確性や完全性を保証するものではありません。