Gmailを便利に利用したいと考えているのであれば、アーカイブはぜひ知っておきたい機能の1つです。この記事では、Gmailアーカイブの基本操作およびメリットと注意点、Gmail利用に便利なその他の機能、メール共有管理システムの概要を解説します。電子メールの管理に悩んでいる方は、ぜひ参考にしてください。
Gmail のアーカイブとは?
アーカイブとは受信トレイに届いたメールを整理する機能の1つで、必要なメールを受信トレイ以外の場所に保存する役割を持ちます。アーカイブは受信メールの仕分けができるため、受信トレイを整理したい時に効果的です。
Gmailにはアーカイブのほかにも、受信トレイを整理整頓するための機能があります。ここではGmailアーカイブと削除、ミュート機能との違いを確認しましょう。
アーカイブ機能と削除の違い
Gmailにおける削除機能とは、不要なメールを受信トレイからゴミ箱に移動させる機能です。ゴミ箱に移動したメールは、30日後に完全に削除されます。
受信トレイから移動したメールが自動的に削除されるかどうかが、アーカイブ機能と削除機能の大きな違いといえるでしょう。完全削除されるとその分の容量が空くため、不要なメールを整理するには削除機能が便利です。
削除したメールがゴミ箱に残っているうちは、復元可能です。ただし完全に削除されると受信トレイに戻せなくなるため注意しましょう。削除を利用するのは、対応や返信が完了しており確実に不要なメールのみにしてください。
後日見返す可能性があるメールは、いつでも復元可能なアーカイブを利用すると良いでしょう。
アーカイブ機能とミュート機能の違い
ミュート機能も、同じくメールを受信トレイ上に表示させないための機能です。
アーカイブ機能との違いは、返信があった時のメールの位置です。アーカイブしたメールに返信があった際、そのメールは自動で受信トレイに戻ります。一方、ミュートしたメールは返信があっても受信トレイには戻りません。
そのため、返信がくるまで必要ないメールはアーカイブ、CCやBCCに入れられて届いたものなど今後確認不要なメールはミュート、のように使い分けるのがおすすめです。
Gmailアーカイブの基本操作
Gmailのアーカイブ機能を知っていても、使ったことがない方や使い方がわからない方もいるでしょう。ここでは、Gmailアーカイブの使い方を詳しく解説します。
Gmailアーカイブの利用方法は、パソコンかモバイル端末かによって異なります。自身が使用する端末での使い方を確認してください。
パソコンやモバイル端末でアーカイブする方法
パソコンやモバイル端末でアーカイブをする方法は、それぞれ以下のとおりです。
- Gmailの受信ボックスを開く
- アーカイブしたいメールのチェックボックスにチェックを入れる
- 上部メニューからアーカイブのアイコンを選びクリックする
- 「スレッドをアーカイブしました」のメッセージを確認する
【パソコンでアーカイブする方法】
チェックボックスで複数のメールにチェックを入れれば、一度にまとめてアーカイブができます。また、該当するメールを開いた状態でアーカイブアイコンをクリックすると、その場でアーカイブに送ることも可能です。
急ぎでの対応が不要のメールであれば、内容確認後すぐにアーカイブすることで、受信トレイをスッキリした状態に保てます。
- Gmail受信ボックスを開く
- アーカイブしたいメールを左右どちらかにスワイプする
【モバイル端末でアーカイブする方法】
モバイル端末でのアーカイブは、スワイプのみで完了します。または、アーカイブしたいメールを選択し、端末によってメール画面の上部か右にあるアーカイブアイコンのタップによっても可能です。
特定のメールを自動でアーカイブする方法
Gmailの振り分け機能を使うことで、特定のメールを受信した時点で自動的にアーカイブできます。
振り分け機能を使うためには、検索ウィンドウの下部にある「フィルタを作成」をクリックしてフィルタを作成しましょう。アーカイブしたいメールの条件を入力した後、「受信トレイをスキップ(アーカイブする)」をチェックすることで、条件を満たすメールが自動でアーカイブされるようになります。
アーカイブしたメールを確認する方法
アーカイブしたメールは、「すべてのメール」から確認できます。
Web版のGmailでは、左側の「もっと見る」をクリックし、「すべてのメール」をクリックしてください。
アプリ版のGmailでは、左上のメニュー アイコンから「すべてのメール」をタップします。
ただし、どちらもアーカイブしたメールのみを確認できるわけではありません。削除したメールや迷惑メールを除き、すべてのメールが表示される点に注意が必要です。
アーカイブしたメールを戻す方法
メールをアーカイブした直後であれば、下部にしばらくの間表示される「元に戻す」を押しましょう。
アーカイブしてから時間が経った場合も、以下の方法でいつでも受信トレイにメールを戻せます。
Web版のGmailでは、アーカイブしたメールを検索し、メールの横にあるチェックボックスをオンにします。そして、上部にある「受信トレイに移動」をクリックしましょう。
アプリ版のGmailでは、アーカイブしたメールの左側にある送信者のプロフィール画像をタップします。その後、右上のその他アイコンから「受信トレイに移動」をタップしてください。
アーカイブしたメールを削除する方法
アーカイブしたメールは、自動削除されません。使用容量を減らすためにも、不要になったメールは速やかにアーカイブから削除したほうが良いでしょう。削除したメールはゴミ箱に移され、30日後に完全削除されます。
アーカイブしたメールを削除する方法は、以下のとおりです。
- 受信ボックス内のすべてのメールを開く
- 削除したメールのチェックボックスにチェックを入れ、上部メニューのゴミ箱アイコンをクリックする
【パソコンで削除する方法】
- メニューボタンですべてのメールをタップ
- 削除したいメールを選び、上部メニューのゴミ箱アイコンをタップする
【モバイル端末で削除する方法】
なお、アーカイブに移動したメールの一括削除は、パソコンでのみ可能です。すべてのメールを開いた後、チェックボックスの「すべて」を選択し、上部メニューゴミ箱アイコンをクリックしてください。
アーカイブ機能のメリット
Gmailのアーカイブ機能を活用する主なメリットは、以下のとおりです。
- 受信トレイの整理
- 誤削除や返信忘れの防止
- 作業効率の向上
アーカイブを効果的に活用すれば、受信トレイを整理できます。受信トレイがスッキリとした状態に保たれることで、メールの把握と管理がしやすくなり、誤削除や返信忘れを防げるでしょう。受信トレイが整理され必要なメールを見つけやすくなれば、作業効率の向上も期待できます。
アーカイブ機能に関する注意点
アーカイブ機能を上手に活用するには、いくつかの注意点も押さえておく必要があります。
アーカイブしても空き容量は増えない
メールをアーカイブしたからといって、Gmailの空き容量が増えるわけではありません。空き容量を増やすためには、メールをアーカイブやミュートではなく、削除する必要があります。
1つのGoogleアカウントが無料で使える容量は15GBです。容量を超過した場合、メールの送受信機能に影響があります。定期的に受信トレイを確認し、不要なメールはアーカイブではなく削除しましょう。
Web版のGmailであれば、検索画面下の「削除」をクリックし、削除したいメールにチェックを入れることで不要なメールを一括削除できます。
返信がくるとアーカイブが解除される
アーカイブしたメールに返信がくると、アーカイブが自動的に解除される点にも注意が必要です。元のメールと返信を含む1つのスレッドが、すべて受信トレイに移動します。返信の必要性がないメールの場合は、元のメールを合わせて再びアーカイブし直さなければなりません。
返信がきてもそのままアーカイブし続けたい場合は、アーカイブ機能ではなくミュート機能を使いましょう。
自動アーカイブ機能による見落としに注意
自動アーカイブ機能を利用している時は、メールの見落としに注意が必要です。自動アーカイブを設定していると、受信トレイをスキップしてアーカイブに収納されます。そのため、メールの受信に気付かない可能性があることは覚えておきましょう。
自動アーカイブに登録するのは緊急性がないメールがほとんどのはずですが、見落としを防ぐためには定期的にアーカイブしたメールの確認をすることが肝心です。
メールの見落としは、トラブルが発生する要因となる可能性があります。メール見落としの原因や対策方法を知りたい方は、以下の記事もご覧ください。
Gmailを快適に使う6つの機能
Gmailには、アーカイブのほかにもさまざまな機能が備わっています。ここでは、Gmailをより便利に使う6つの機能を紹介します。
1.フィルタ機能
フィルタ機能とは、受信メールを効率的に管理するための自動処理ツールです。フィルタを活用することで、後述するラベルやアーカイブ、削除、スターといった機能を自動で使えるようになります。
フィルタ機能を使うには、受信ボックス右上の歯車のアイコンをクリックします。フィルタタブをクリック後、「新しいフィルタを作成」をクリックしてください。次の画面で、差出人のメールアドレスや件名などの設定をしましょう。
設定ができたかを確認するには、虫眼鏡アイコンのクリックで確認できます。次に、「この検索条件でフィルタを作成」の文字をクリックし、表示動作および仕分けを設定すれば、フィルタ登録の完了です。
2.ラベル機能
ラベル機能とは、メールの保存先となるラベルを作成できる機能です。
たとえば、「社内」「プロジェクトA」といったラベルを作成し、該当するメールにラベルをつけることで、メールを効率よく管理できます。
ラベル機能を使うためには、Gmailのメニューにある「ラベル」の横にある+マークを押し、ラベルを作成しましょう。ラベルは、色を変えたり階層化したりすることも可能です。
また、アーカイブ機能と同様に、「メールの自動振り分け設定」 を活用することで、条件に合うメールに対して自動でラベルをつけられるようになります。
3.スヌーズ機能
スヌーズ機能は、特定のメールを一時的に非表示にし、指定した日時に受信トレイの上部に再表示する機能です。「今すぐに返信する必要はないが、1週間後までには返信をしたい」という場合に、指定した日時でもう一度通知してくれます。スヌーズ機能を活用することで、忘れずにメールに対応できるでしょう。
Web版のGmailでは、メールにカーソルを合わせてスヌーズアイコンをクリックしましょう。アプリ版の場合は、メールを開いて右上にあるその他アイコンから「スヌーズ」をタップしてください。
4.送信予約
送信予約機能は、指定した日時に自動でメールを送信してくれる機能のことです。「深夜にメールを作成し、翌日の始業時刻に合わせてメールを送信したい」という時に活用できます。
Gmailでは、100件まで送信日時を設定可能です。また、送信前であれば送信予定日時の変更やキャンセルもできます。
Web版のGmailでは、メールを作成した後に左下の 「送信」の横にある下矢印アイコンをクリックし、「送信日時を設定」をクリックしましょう。アプリ版の場合は、メールを作成した後に画面右上のその他アイコンをタップし、「送信日時を設定」からオプションを選択してください。
5.送信取消
送信取り消し機能とは、送信した直後であれば送信を取り消せる機能です。メールを間違った相手に送ってしまったり、メール本文に誤字を見つけたりした際などに活用できます。
送信を取り消す場合は、送信直後に画面下に表示される「送信しました」の通知の右下にある「元に戻す」をタップしましょう。
Web版のGmailであれば、この通知が表示される時間を5〜30秒のいずれかに設定できます。
ただし、送信から時間が経ってしまうと、送信取り消し機能は使えません。
6.自動返信
自動返信とは、届いたメールに対して自動的に返信する機能です。あらかじめ文章を設定しておくことで、夜間休日などに届いたメールにも一次対応ができるようになります。自動返信には、以下の2つの機能が該当します。
- テンプレートとフィルタの設定
- 不在通知機能の設定
テンプレートとフィルタを利用すれば、事前に保存したテンプレートの文面で自動返信が可能です。不在通知の機能では、不在である旨を伝えるメールを自動返信できます。
メール共有管理システムを導入するのもおすすめ
Gmailのアーカイブ機能を使うことで、受信トレイが見やすくなり、メールを効率的に管理できるようになります。
しかし、1日に大量のメールが届き、Gmailでは対応しきれず管理方法に悩んでいる方もいるでしょう。
「メールの担当者を自動で振り分けたい」「メールの対応状況を見える化したい」などのニーズがある場合は、メール共有管理システムを導入するのがおすすめです。
メールディーラーは、チームでのメール対応を効率化できるメール共有管理システムです。担当者を自動で割り振る機能やメールの対応状況を見える化できる機能、二重対応を防止できる機能などが搭載されています。
よく使う返信文は定型文として登録できるため、返信の効率化や返信メールの品質を均一化できるのもメリットです。外部システムとの連携や複数チャネルへの対応も可能です。
「メールの数が多く管理が難しい」「メールの担当振り分けや進捗管理などが大変」「特定の人に問い合わせが偏ってしまう」といった課題を解決したい方は、メールディーラーの導入を検討してはいかがでしょうか。
メール共有管理システムでできること
最後に、メール共有管理システムでできる5つの機能を紹介します。
複数アドレスの管理
複数アドレスの管理機能では、複数の部署や異なる用途のアドレスの一元管理が可能です。これにより、アドレスごとのメールボックスやフォルダの作成、メーリングリストの管理ができます。メールボックスやフォルダを活用すれば、受信トレイを常に整理された状態に保てます。
また、複数のメールアドレスを使い分けるにあたり都度ログインし直す必要がなくなるため、作業効率の向上も図れるでしょう。
ステータスや対応状況の管理
ステータスや対応状況の管理機能を使えば、メールの対応状況に応じて自動でメールを振り分けられます。これにより、メールの重複返信や対応漏れを防止できるでしょう。
この機能を使用すると、受信したメールは新着(未対応)タブに集められます。その後、ステータスに合わせて返信対応中や対応完了タブに振り分けられるため、返信漏れがある時には一目で確認できるようになります。
過去の対応履歴の確認
過去の対応履歴の確認機能では、一覧による対応履歴の共有が可能です。パソコンやスマホなど複数のメールアドレスでのやり取りや、電話でのやり取りも一元管理できます。
対応履歴を活用すれば、別シートでの管理や口頭確認の手間いらずで、チーム全体での対応状況の共有が可能です。注意事項や特別対応依頼も記録すれば、トラブルの防止に役立ちます。
メール内容の送信前確認
メール共有管理システムを利用すれば、メール内容の送信前確認が可能です。メール内容を事前に確認することで、誤送信の防止や新人のメールチェックができます。
送信前チェックにより差し戻したメールには、チェック者のコメントを付けられます。修正前と修正後のメールを比較することで、改善点を一目で把握できるでしょう。
テンプレートの用意
テンプレート機能を利用すれば、よく使う返信文をひな型として登録できます。登録したテンプレートは利用者間で共有できるため、返信メールの質を均一に保てるようになるでしょう。またメール作成時間の短縮により、業務効率の向上を目指せます。よくある質問や問い合わせへの返信には、ぜひテンプレートを活用してください。
メール共有管理システムは、さまざまな企業がサービスを提供しています。自社に合ったシステム選びを検討している方は、ぜひ以下の記事もご覧ください。
Gmailのアーカイブ機能で受信トレイを整理しよう
Gmailのアーカイブ機能は、早急な対応が不要なものの削除はできないといったメールを、受信トレイとはわけて保存する機能です。Gmailアーカイブを活用することで、受信トレイの整理や誤削除・返信漏れの防止、作業効率の向上が期待できます。
1日の受信メール数が多いなどの理由により受信トレイの管理をさらに徹底したい時には、メール共有管理システムの導入も検討してはいかがでしょうか。
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