ECのカスタマーサポート業務を改善するための指標について考えてみたいと思います。
カスタマーサポートは顧客満足度、平均回答時間、処理数などを、ツールを用いて定量化するケースが一般的です。
今回は、ECのカスタマーサポート業務に特化して、定量化すべき4つのポイントと改善策について解説します。
カスタマーサポートで定量化すべき4つのポイント
顧客満足度
顧客満足度については重要指標としている会社も多いですが、まず「何を満足とするのか」という指標を設定する必要があります。しかし調査方法や指数が変われば数値がずれる可能性があるため、顧客の「ライフタイムバリュー」に着目し、「リピート顧客の数値」を見る方法がおすすめです。
リピート客数を正確に把握できるようにしておくことは、ECカスタマーサポートの経済的なメリットをアピールするためにも有効な指数となります。
平均回答時間
問い合わせの受付から回答までの時間を早めるのは現在のトレンドと言えます。
オペレーターによる平均回答時間は、ECカスタマーサポートにとって改善の余地がある指標です。テンプレートやフローチャート、マニュアルなどの整備を進めることで回答時間は短縮できます。
処理数
オペレーターの問い合わせ処理数も、ECのカスタマーサポートの実績値として計測しやすい数値です。FAQのアップデートによって処理数を削減することができます。そのためにも、問い合わせの項目別の数値管理とFAQ反映後のビフォーアフターの数値は重要になります。
NPSスコア
NPS(Net Promoter Score)スコアと呼ばれる顧客のロイヤリティで測定する方法もあります。「顧客が商品やサービスを友人にすすめるかどうか」という点で数値化します。
「私たちのことを(商品やサービスですが)どの程度ご友人に勧めていただけますでしょうか?」という質問に対して0(最低点)~10(最高点)で答えてもらいます。そこで出た点数別に顧客を3つに分類します。
・9~10:プロモーター顧客層:自分の友人にも積極的に推奨してくれる顧客層
・7~8:受け身顧客層:満足しているが特段他に推奨するという能動性はない顧客層
・0~6:中傷顧客層:関係構築がうまくいかなかった批判的な顧客層
(プロモーター顧客層%)-(中傷顧客層%)= NPSスコア
このスコアを軸に判断すると非常にシンプルな計算式で顧客ロイヤリティが図ることができます。アメリカでは、このNPS指数が高い会社は、平均的な数値の会社よりも業績が好調という調査もあります。
カスタマーサポート業務を改善する3つの方法
では、カスタマーサポート業務を改善するためには、具体的にどういったことをするべきなのでしょうか。ここからは、業務改善のための具体的な方法を5つの観点からご紹介します。
情報共有の徹底
情報共有の徹底は、カスタマーサポート業務の改善において一番重要と言っても過言ではありません。情報共有ができていないと、顧客満足度やロイヤリティの低下、属人化による社員同士の関係悪化、品質対応の劣化などにもつながります。
問い合わせの対応進捗状況や対応ノウハウ、顧客情報など、様々な情報社員全員が把握できている状態が望ましいでしょう。
教育体制の見直し
情報共有を徹底した上で、担当者の対応品質均一化のために、教育体制の見直しを行いましょう。商品やサービスに関する知識習得のための研修や、対応スキルアップのためのロールプレイング研修など、入社時だけでなく定期的に実施することが重要です。
自己解決手段の拡充
カスタマーサポート業務の効率化も重要ですが、問い合わせ件数自体を削減し、業務負担を軽減するという視点も重要です。よくある問い合わせを公式サイトのFAQやマニュアルを反映することで、問い合わせ件数を減らすことができます。顧客が問題を自己解決できるよう整備することが重要です。
無人で対応できるチャットボットの設置も効果的でしょう。
カスタマーサポート業務は「メール共有システム」で改善
メール共有システムとは?
メール共有システムは、複数名でメールの共有・管理ができるクラウドサービスです。「新着」「対応中」「対応終了」などメールの対応進捗状況をブラウザ上の管理画面で共有するため、担当者全員がリアルタイムで状況を把握することができます。
メール共有システムを導入するメリット
メール共有システムを導入することで、どのようなメリットが得られるのでしょうか。
返信漏れ・二重返信が防止できる
ECのカスタマーサポート業務のように、複数名でメール対応をしていると「誰かが対応していると思っていたら、誰も対応していなかった」「誰も返信していないだろうと思っていたら、既にほかのスタッフが対応していた」などのミスが起こりえます。
メール共有システムは、メールを一元管理しながらステータスを一目で確認することができるため、これらの返信漏れや二重返信を防止することができます。
対応スピードの向上
メール共有システムでは、対応進捗状況と業務分担をリアルタイムで可視化できるため、自分がどのメールを対応すべきか一目で把握できます。
メール管理が属人化していると対応の引継ぎに時間がかかりますが、メールが共有されているとスムーズに引継ぎができ、対応スピードの向上につながります。
過去の対応履歴を参考にできる
カスタマーサポート業務では、過去のやりとりを踏まえて対応を行う場合があります。その場合、過去の対応担当者のパソコンを覗いたり、送信メールと受信メールを検索したり、散在した情報を収集するために時間と手間がかかります。
メール共有システムでは、カスタマーサポート業務で発生する全ての送信メール・受信メールを一元管理できるため、スムーズに状況把握することができます。
メール共有システムなら『メールディーラー』
メールディーラーは、国内の多くの企業に選ばれているメール共有・管理システムです。
メールディーラーの機能
メールディーラーには、ビジネス利用に便利なさまざまな機能が搭載されています。以下でその一部をご紹介します。
【対応履歴機能】
送信元アドレスのワンクリックだけで、受信・送信メール、電話メモ、チャット履歴を時系列順に表示してくれます。送信メールを作成する前や異動・退職による引継ぎ時に、簡単に顧客とのやり取りを確認することができます。
また、パソコンとスマホなど複数のメールアドレスをひとりの顧客に紐づけて、まとめて管理できます。どのメールアドレスから問い合わせがきても顧客情報が一目で分かるので、検索にかかっていた時間を短縮できます。
【集計レポート機能】
メール対応内容をデータ化できます。期間別やフォルダ別で集計を行うことができ、次のマーケティングに活かせます。
【申請・承認機能】
メール送信時に上長による承認フローを挟めます。たとえば「新人スタッフがメールを送る前に一度先輩や上司が内容を確認したい」という場合に便利です。
【既存システムとの連携】
メールディーラーは、NEXTENGINEやTEMPOSTARなどの受注在庫管理システムと連携が可能です。既存システムと連携することで、さらなる業務効率の改善が見込めます。
例えば、顧客から注文キャンセルメールを受け取った場合、受信メール画面からワンクリックで、受注在庫システム上の該当顧客の情報へ遷移することができます。
また、メールディーラーは連携可能なシステムが多いことも特徴です。詳細は、メールディーラーまでお問い合わせください。
https://www.maildealer.jp/inquiry/
まとめ
ビジネスで利用する場合でも、複数のメンバーでひとつのメールアドレスを共有していることは珍しくありません。メール対応数が少なければそれでも問題がないことが多いですが、日々大量のメールに対応しなくてはいけない業種だとそうはいきません。
返信漏れや二重対応を防ぐには、メール共有システムが有効です。日々のメール業務を効率化することで、スタッフの負担が減らせます。また問い合わせ内容のデータを次のマーケティングに活用することも可能です。
このようなメール共有システムにはさまざまなメリットがあります。ぜひ検討してみてはいかがしょうか。
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