お客様からのメールに"キャンセル"の文字を見つけた時、どんな気持ちになりますか?
「残念だ」「手間がかかる」と感じた方は、売上UPのチャンスを逃しているかもしれません。
お客様が注文をキャンセルされる理由には、明確なお客様都合によるケースもあれば、思わずこちらも納得してしまうケースなど、様々なシチュエーションがあります。
全て返品規約に従って事務的に処理を行うだけで良いのでしょうか。
今回はいくつかのケースを例に、キャンセルを売上UPにつなげる「一歩踏み込む考え方」についてお話します。
・急に入院することになったので受け取りができない
・母が亡くなったので急きょ地元に帰らなければならない
・急に海外赴任が決まったので住所が変わった
これは筆者が実際に問い合わせを受けた事例ですが、このように外的な要因でやむを得ずキャンセルとなってしまった場合、特に対応方法に迷うところだと思います。
「お客様都合による返品は一切お断り致しております。」というテンプレートメールを送信し、今回のキャンセルを防ぐことは可能かもしれません。
しかし、この画一的な対応では、お客様がリピーターとして継続購入するチャンスを逃しているのです。
それでは、一歩踏み込んで考えてみましょう。
例)入院のケース
→同居しているご家族による受け取りができるかもしれない
→入院先の病院に宅配便受付窓口があるかもしれない
→入院中の外出が可能な場合、最寄りの集荷場所で受け取りができるかもしれない
→短期入院であれば、退院後に改めて配達できるかもしれない
お客様とのやりとりの中で、「お客様がどのような状況に置かれているのか」を汲み取った上で、店舗側として可能な対応策を「複数」提示することが大切です。
お客様の状況に合わせた柔軟な対応は、「私のためにここまで考えてくれた」という顧客満足へつながり、リピーターへ結びつく可能性を高めます。
・サイズを間違えて購入してしまった
・イメージしていた色・材質と違った
・使用感が良くなかった
このようなケースは、どれもお客様の自己都合としか思えないようなキャンセルです。
しかし、本当にお客様にだけ原因があるのでしょうか。一歩踏み込んで考えてみましょう。
例)サイズ間違いのケース
→表記方法が分かりにくいのかもしれない
→表記の場所が見つかりにつくいのかもしれない
→写真の角度や撮り方で誤解を与えているのかもしれない
→注文確認フォームの項目が足りないのかもしれない
キャンセルの理由から、「お客様の誤解が発生した根本原因」を探し、店舗側として「改善すべき点」を見出すことが大切です。
特に同じ理由でのキャンセルが目立つ場合、多くの人に誤った情報を与えてしまう「ショップの作り方」に原因があるのかもしれません。
誰にとっても見やすく、分かりやすいショップは、新たなお客様の獲得にもつながります。
まとめ:一歩踏み込む考え方
規約に従って画一的な対応をする場面でも、『一歩踏み込む考え方』によって、次につながるチャンスへ変換することができます。
「キャンセルに至ってしまった理由」の仮説を立て、検証し、「改善へ向けた対応策」を繰り返し実践することが大切です。そして、蓄積したノウハウを店舗全体で共有することで、顧客対応レベルをさらに向上することができます。
そのためには、お客様からどのようなメールが来ているか、各担当者がどのような対応をしているか、管理者がしっかりと把握しなくてはいけません。
問い合わせ対応について、担当者レベルではなく、店舗全体として一元管理ができているかどうか、今一度確認してみてはいかがでしょうか。
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