近年、テレワークやリモートワークの普及により、社内の基幹システムをクラウド化する企業が増えています。
今回はメールをクラウド化するメリットや選び方、必要なセキュリティ対策まで解説します。
クラウドメールの基本知識
そもそも「クラウドメール」とはどのようなものなのでしょうか?クラウドメールの基本知識について解説します。
クラウドメールとは?
クラウドメールとは、Web上のサーバーを経由してメールの送受信をするサービスです。 クラウド上でメールの作成や送受信を行います。全てクラウド上で完結するので、ソフトウェアやメールデータをデバイスにダウンロードする必要はありません。
インターネット環境があれば、パソコンやスマホ、タブレットなど、デバイスを問わずに利用できるので、外出の多い職種や、テレワーク・リモートワークに適しています。
クラウドメール=Webメール?
クラウドメールとWebメール、どちらもよく耳にする言葉ですが、実はこの2つは同じものを意味しています。
どちらもクラウドを利用し、Web上のサーバーを経由してメールの送受信を行う仕組みです。
個人向けと法人向け
クラウドメールには個人向けと法人向けの二種類があります。
GmailやYahoo!メールなどの無料で利用できる「フリーメール」は、個人向けのクラウドメールです。法人向けのクラウドメールは基本的に有料ですが、ビジネス用途を想定しているため、昨日や容量の大きさ、セキュリティ、サポート体制などが、個人向けクラウドメールよりも充実しています。
オンプレミス型メールソフトとの違い
では、クラウドメールと従来のメールソフトにはどのような違いがあるのでしょうか?
これまで多く利用されていたOutlookやThunderbirdのようなメールソフトは、オンプレミス型とも呼ばれ、デバイスにソフトウェアをインストールして利用します。インストールしていないデバイスでは利用できませんが、インターネットがない環境でも受信済みのメールの閲覧やメール作成が可能です。
メールをクラウド化するメリット
ここでは、メールをクラウド化するメリットについてご紹介します。
インターネット環境さえあれば使用できる
クラウドメールの最大のメリットは、インターネットに接続可能な環境さえあれば使用できる点です。
従来のオンプレミス型メールソフトは、メールソフトをインストールし、かつ社内ネットワークに接続したデバイスしか使用できないため、場所の制限を受けていました。
客先・出張先などでメールを利用する機会が多い方や、テレワークを導入している企業にとっては、メールをクラウド化するメリットは非常に大きいと言えるでしょう。
コストを抑えられる
クラウドメールはオンプレミス型のようにサーバー・ネットワーク・システムを構築する必要が無いため、導入コストを抑えることが可能です。
また、セキュリティのアップデート等にもベンダー側で対応するため、保守・管理の手間やコストも不要となります。
ただし、クラウドメールのランニングコストは利用者数やメール通数に応じて課金される方式が一般的であり、企業規模や利用頻度によっては、オンプレミス型よりコストがかかるケースもあります。
クラウドメール選定における5つのポイント
様々なクラウメールが提供される中で、どのような観点でクラウドメールを選ぶべきなのでしょうか。ここからはクラウドメールの選び方について5つのポイントを解説します。
導入目的を明確にする
クラウドメールには様々な導入メリットがあります。その中で、自社が抱えている課題を解決するために、どのメリットを最優先とするか、予め明確にしておくことが重要です。
導入の目的を主軸としてクラウドメールを選ぶことで、ぶれることなく自社に最適なシステムを選ぶことができます。
機能性を確認する
次に、基本的な機能を確認しましょう。基本的な送受信機能だけでなく、その他に付随する機能もチェックしておく必要があります。
自動振り分け機能の条件設定方法や、登録できるテンプレート数など、自社に必要な機能が網羅されているか確認してください。
必ず搭載しておきたい機能、可能であれば搭載したい機能、なくてもいい機能など、優先順位も明確にしておくと良いでしょう。
システムの移行がしやすいか確認する
クラウドメール導入を検討する際は、移行方法もしっかりシミュレーションしておく必要があります。現在使用しているメールソフトからの移行するために必要なデータの形式や期間など、予め確認しましょう。
移行作業のサポートをしてくれるベンダーも存在するので、どこまでサポートを受けることができるのか確認しておくといいでしょう。
他のシステムと連携できるか確認する
クラウドメールが、他のシステムと連携できるかどうかも重要なチェックポイントです。 使用頻度の高いシステムや、クラウドメールへ移行に伴い、業務フローの調整が必要になるシステムなどは、連携ができる方がよりスムーズでしょう。
他システムとの互換性や拡張機能があるかどうかも、確認しておきましょう。
管理画面の操作性を確認する
クラウドメールは、様々なITリテラシーを持つ人が利用することも想定して選ぶことが重要です。
従来のメールソフトとインターフェイスが似ているものや、不要な機能を非表示にする等カスタマイズできるものだと、導入直後もスムーズに操作ができます。
無料トライアルを利用する場合は、導入担当者だけでなく、アルバイトや派遣社員、年長者など、様々なITリテラシーを持つ人に使用感の確認を行いましょう。
クラウド化におけるセキュリティ対策について
クラウドメールはインターネット環境を利用する特性上、オンプレミス型とは異なるリスクが伴います。
ここでは、メールのクラウド化で留意しておきたいセキュリティリスクと対策についてご紹介します。
アカウント漏洩対策
クラウドメールはアカウントのIDとパスワードさえ入手してしまえば、誰でもログインができてしまいます。第三者に漏洩すれば、不正にログインされて情報漏洩・改ざん・破壊されてしまうリスクがあります。
そのため、厳重なアカウント管理や多段階認証の導入などの対策を行うことが重要です。
ウイルス・マルウェア対策
クラウドメールでは、オンプレミス型と同様に不審なリンクや添付ファイルからウイルス・マルウェアに感染するリスクがあります。
もしデバイスが感染すると、情報漏洩や顧客にウイルス・マルウェアを送付してしまう場合もあるため、OSのアップデート・セキュリティソフトの導入といった対策を行っておく必要があります。
クラウドメールで情報共有するなら「メールディーラー」
クラウドメールの導入目的が、「チーム内の情報共有」である場合は、「情報共有」に特化したクラウドメールがおすすめです。
ここからは、法人向けクラウドメールの中でも、「情報共有」に特化したメール共有システムの「メールディーラー」をご紹介します。
メールディーラーの機能
「メールディーラー」は、「情報共有」のための機能を多数搭載し、業務効率化・顧客満足度向上に貢献します。ここでは、代表的な機能についてご紹介します。
問い合わせ窓口の一元管理
「メールディーラー」では、メールだけでなく顧客対応の発生する窓口を集約し、一元管理することができます。
- 用途によって使い分けている企業の代表アドレス(info@…、support@…等)
- 公式サイトの問い合わせフォーム
- 電話(顧客情報に紐づけて応対内容を入力できます)
- 公式SNS
- チャットツール
担当者振り分け機能
クラウド上に置かれた受信トレイを全員で共有しながらメール対応を行うため、メール1通1通に担当者を割り振り、担当療育を明確にすること可能です。
ステータス管理機能と掛け合わせることで、今誰がどのメールを対応しているのか、過去に誰がどんな対応をしたのか、これから誰がどのメールを対応すべきかをリアルタイムで共有することができます。
対応進捗管理の自動化
メールディーラーのステータス管理機能では、メールの対応進捗管理を自動化できます。受信トレイ上で各メールの開封状況(未開封・開封済)と合わせて、対応状況(新着・対応中・対応済など)が表示されるので、どのメールを着手すべきか一目で把握することができます。
社内コミュニケーション支援機能
グループチャット機能、コメント機能、社内Q&A機能など、チームの情報共有やコミュニケーションに便利な機能が搭載されています。
メールディーラー上で操作ができるため、別タブでチャットツールやマニュアル等を開くが必要なくなります。
管理者向け機能
送信前に承認フローを組み込む申請・承認機能や、担当者ごとに操作権限を制限できるユーザー権限機能、月別・人別など任意の条件で簡単に分析できる集計レポート機能など、管理業務の効率を改善する機能も充実しています。
セキュリティ対策機能
クラウドメールに必要な基本的なセキュリティ対策に加え、オプションで以下のセキュリティ機能を追加できます。
- アクセスできる環境をIPアドレス単位で制限できるIP制限機能
- ウィルスメールやスパムメールを自動で振り分けるウイルス・迷惑メール対策
- 送信完了後に送信を取り消すことができる沿う送信キャンセル機能
- ユーザーごとに顧客情報の閲覧を制限できるアクセス制御機能
- 添付ファイルの自動暗号化機能
- ユーザーごとにダウンロード権限を設定できるダウンロード制御機能 など
メールディーラーの事例
ここからは、実際にメールディーラーを導入された企業の事例をご紹介します。
至峰堂画廊様
画廊を営む至峰堂画廊様では土日も含め、シフト勤務のスタッフ4名体制でメール対応をしています。
スタッフのパソコンにインストールされているオンプレミス型メールソフトを使って、お客様や取引先様とのメール対応をしていましたが、情報共有の難しさが課題となっていました。
たとえば、メール受信時に前回の対応スタッフお休みだった場合、状況把握に時間がかかり、お客様をお待たせしてしまっていたそうです。
また、関係者全員が受信する共有用アドレスをBCCに入れて送信していたため、誰かがメールを送る度に関係者全員に送信され、共有用のメールで受信トレイが圧迫されていました。
メールディーラーを導入後は、共有用アドレスが不要になり、受信メールの量は激減し、対応履歴確認機能で担当外の状況把握の時間が大幅に削減されました。
東京反訳株式会社様
テープ起こし・文字起こし・書き起こしを行っている東京翻訳株式会社様は、オンプレミス型メールソフトを利用していましたが、メール通数の増加によって動作が重くなり、作業効率の悪化が課題となっていました。
メールディーラー導入後は、パソコンの容量に影響されず、効率よくメール対応ができるようになりました。録音データをイヤホンで聞いているスタッフが多いため、声をかけずに伝えられるチャットが便利で、全員が常にメールディーラーを立ち上げているほど欠かせないものになりました。
株式会社カカクコム様
幅広いジャンルの製品やサービスの価格を比較するサイト「価格com.」を運営する株式会社カカクコム様の事例をご紹介します。
導入前の同社では、商品カテゴリごとに代表アドレス持ち、そこに届くメールをチーム全員に転送し、最初に確認した人が対応をするという体制でした。
使用するメーラーの統一ができていなかったため、対応進捗状況や対応内容の共有が困難で、管理が煩雑になっていました。
メールディーラーを導入したことで、対応状況の共有がスムーズになり、メール対応業務の負担を大幅に削減することができました。メンバー間のコミュニケーションもスムーズになり、メールの重複対応も防ぐことができています。
まとめ
近年では法人向けの優れたクラウドシステムも数多くリリースされており、クラウド化が進んでいます。メールにおいても例外ではなく、オンプレミス型には無い業務効率化機能や業務支援機能が搭載されているクラウドメールを導入する企業が増えています。
テレワーク・リモートワークの必要性・重要性が高まりつつある今こそ、メール業務の業務フローを見直すタイミングです。メールのクラウド化を検討している方は、業界トップクラスの実績を誇るメールディーラーをぜひご検討下さい。
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