新社会人はさまざまな仕事やルールを覚える必要がありますが、特に毎日使うメールのマナーは、早期に習得すべきビジネススキルの1つです。
マナーが正しく使えているだけで印象も良くなるため、新人へのメールマナー教育は軽視できません。しかし、日々の業務に追われていると、なかなか教育に時間をかけられないケースも多いはずです。
この記事では、読みやすいメールの基礎となる「改行」に焦点を当て、マナーや箇条書きの上手な活用方法などについて詳しくお伝えします。
新人のメールマナー教育にお悩みの方はぜひ参考にしてください。
すぐできる!メールの改行マナー2つ
入社したばかりの新人が作成したメールは「読みにくい!」と言われがちですが、原因はどういった点にあるのでしょうか。
誤字脱字、日本語が不自然など、さまざまな理由が考えられますが、多くの読みにくいメールに共通していることが「改行の不自然さ」です。
ここでは、すぐに実践できる改行マナーの2つのポイントについて解説します。
20~30字で改行する
大きな画面のパソコンでメールを読む際は、適宜改行を行っていないと読みにくい文章になります。極端な例ですが、改行が全くなく最後まで文章が続いていたらどうでしょうか。いくら重要なメールでも、受け取った相手は読むのを躊躇してしまうでしょう。
メールで改行する際は、全角で約20文字から30文字ほどを目安に考えておきましょう。ただし、実際にメールを作成する際は文字数を数えて改行するより、メールを打っているときに見やすいかどうかを意識して改行しましょう。文章の流れや組み合わせによっては、改行するタイミングを少し工夫する必要があります。
以下の2つの例文を見てみましょう。
①
このたび、新入社員研修の一環として、
メールマナーをテーマにした講習を検討しております。
②
このたび、新入社員研修の一環として、メールマナー
をテーマにした講習を検討しております。
上記の場合、全社の文章の方が意味の切れ目と改行が合致しており、読みやすくなっています。どちらも全角で20文字から30文字程度という改行ルールに従った文章ですが、改行するタイミングで読みやすさは変わります。
客観的に文章を見直し、相手が読みやすいような改行を心がけましょう。
段落ごとに空白行を追加する
改行とセットで覚えておきたいテクニックに空白行があります。
何も書かれていない空白行を入れることで文章にメリハリを付けることができます。
例えば、本文を書き始める前に空白行を挟むことで「宛名」と「本文」を視覚的に分けることができます。同様にメールの本文中でも、話題が変わるときに空白行を入れることで、内容を相手に理解してもらいやすくなります。
例えば、以下の2つの例文を見てみましょう。
①
このたび、新入社員研修の一環として、
メールマナーをテーマにした講習を検討しております。
ビジネスマナーの分野で活躍されている講師を招き、
以下の内容で講義をお願いできないかと考えております。
②
このたび、新入社員研修の一環として、
メールマナーをテーマにした講習を検討しております。
ビジネスマナーの分野で活躍されている講師を招き、
以下の内容で講義をお願いできないかと考えております。
どちらも内容は同じですが、①の文章の方が読みやすいはずでしょう。2つの文章の間に空白行が1つ挟まれているだけですが、スムーズにメールを読むことができます。
ただし、空白行は便利ですが、多用は禁物です。空白行を入れ過ぎてしまうとスクロールが多くなり、かえって読みづらくなってしまいます。
適度に空白行を使い、読みやすいメール文章を作成しましょう。
改行が不要なケースとは?
ビジネスメールでは基本的に適度な改行が必要ですが、改行が不要な例外も存在します。
メールを受け取る相手がスマホで読むと分かっている場合には、メールでの改行は不要です。パソコンとスマホではメールの見え方に大きな違いがあるためです。
パソコンの画面は大画面で一度に多くの情報を表示されるので、メールの文章に改行がなければ、横長に表示されてしまいます。一方、スマホの画面はコンパクトで、表示できる情報量にも制限があるため、パソコンのようには表示されません。機種やメールアプリで差異はありますが、スマホの画面では1行あたり20文字前後で次の行に移ります。
そのため、スマホで受信するメールに改行をしてしまうと、逆に読みにくい文章になってしまいます。あらかじめ相手がスマホでメールを読むと分かっている場合は、改行を控えるといいでしょう。
改行以外もチェック!新人に伝授すべきメールのマナー
改行マナーに加えて、メールの体裁を整えるポイントについてご紹介します。
箇条書きの使い方
メールでも、箇条書きを活用することで、事柄をいくつかに分けて書き並べ、簡潔に伝えることができます。例として、以下の文章を見てみましょう。
①
お打ち合わせでは、レポート数値のご共有、新施策の概要説明、今後のスケジュールについてお話できればと思います。
ビジネスマナーの分野で活躍されている講師を招き、
以下の内容で講義をお願いできないかと考えております。
②
お打ち合わせの内容は、下記の通りです。
- レポート数値のご共有
- 新施策の概要説明
- 今後のスケジュール
箇条書きを取り入れた後者の文のほうが、情報が分かりやすく整理されている印象があります。
必要な持ち物や参加条件など情報を列挙する場面は意外と多くあります。箇条書きを使わずに文章中に並べて書くと、メールの受け手に対して不親切な文章になるため、情報を列挙する際は箇条書きを活用しましょう。
記号や罫線を使い分ける
メールでは文章以外にも記号や罫線を入力することが可能です。
記号は「◯」や「※」、「■」など、複数の種類を使い分けるといいでしょう。言葉を記号で括って強調したり、注意書きを追記する際に使用したり、文章で伝えたい内容を記号で補足できます。
例えば、営業メールの印象が淡白でインパクトに欠ける場合などに記号を少し加えると、メールの印象は大きく変わります。記号の箇所に読者は目を引くため、アピールしたい箇所に活用するといいでしょう。
ただし、記号や罫線の多様は、メールの用途によっては相手に軽率な印象を与えてしまう場合もあります。闇雲に使用せずに、状況を見極めて上手に活用するようにしましょう。
機種依存文字は使わない
機種依存文字とは特定のパソコンだけでしか読むことができない文字で、丸囲い文字・ローマ数字・単位記号・半角カタカナなどが該当します。
機種依存文字は一見すると便利な文字も多く、注意しておかないと使ってしまうこともあるでしょう。特に数字の丸囲い文字は活用シーンも多く、機種依存文字と認識せずに使用されている方もいます。
社内など限定された環境であれば、神経質になる必要はありませんが、社外向けのメールとなると別問題です。未対応端末では文字化けしてしまう恐れもあるため、使用は控えましょう。
メールマナーの教育に役立つ「メールディーラー」
この記事では、改行を中心にメールマナーを紹介してきましたが、メールマナーのさらなる改善にはシステムの導入が効果的です。特におすすめなのが「メールディーラー」です。
ここからはメールディーラーの魅力について詳しくお伝えします。
メールディーラーとは
「メールディーラー」は、チームで分担してメール対応を行う業務のために開発されたクラウド型メール共有システムです。企業の代表アドレスの管理や、ECサイトの問い合わせ対応、カスタマーサポートなど、幅広い分野で利用されています。メールの対応進捗状況をリアルタイムでチーム全体に共有できるため、対応漏れや遅れを防止に役立ちます。
メールマナーの教育に役立つ機能
メールマナーの教育に役立つ機能もメールディーラーには搭載されています。メール業務を担当されて日が浅い方などだと、通常よりも慎重な対応が求められる場合も少なくありません。また、対応が難しい問い合わせに遭遇した時や、お客様からクレームいただいた際なども、対応に不安を感じる方は多いでしょう。
こうしたときに役立つのが、メールディーラーの「申請・承認機能」です。この機能を使えば、送信前に申請・承認工程を組み込み、上司や先輩によるダブルチェックを徹底することができます。
内容に問題なければ、そのまま承認して送信し、修正箇所があれば新人に指摘して差し戻したり、承認者側で修正して送信したりすることが可能です。
メールの改行で読みやすいメールを作ろう
読みやすいメールを作成するスキルは、社会人には欠かせません。
特にLINEなどのコミュニケーションツールに慣れていると、ビジネスで使うメールとのルールの違いに戸惑う新入社員も少なくありません。
メール教育に時間を割くことが難しい場合は、今回ご紹介した改行や箇条書きなど、ポイントに絞ってOJT研修を行うと良いでしょう。
メール教育をより効率的に行いたいとお考えの方は、メール共有管理システム「 メールディーラー」がおすすめです。メールディーラーを導入すればメールマナー教育を効果的に行うだけでなく、社内全体のメール業務の品質も向上させます。ぜひ一度チェックしてみてください。
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