顧客情報の管理を、Excelで行っている企業は多くありますが、顧客数が増加すればするほど、管理が難しくなります。顧客情報は、満足度を向上させ、ビジネスの成功につなげるための重要なものです。近年では顧客情報を最大限活用すべく、多くの企業で顧客管理ツールが導入され始めています。
顧客管理ツールの導入を検討している企業の中には、自社に適したツールをどのように選べばよいか分からないという企業もあると思います。
今回の記事では、人気の顧客管理ツール7選の特徴と、導入費用についてそれぞれご紹介します。また、顧客管理ツールを導入するメリットについても解説しているので、最後までご一読ください。
顧客管理(CRM)ツールを徹底比較!
ここでは、顧客管理ツールのなかでも人気のある7つのツールをそれぞれ詳しくご紹介します。
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- Sales Cloud
- 3,000円ユーザー/月~
- AI機能を搭載。自動で顧客データの分析を行い、蓄積されているデータを基に最適化。データ分析が自動化される。
- eセールスマネージャー
- 3,000円ユーザー/月~
- 入力作業の簡易化。業務負担の軽減や入力ミスを防ぐ機能。日本に特化した機能を備えており、地図機能から営業活動を行う企業を洗い出すことが可能。
- kintone
- 780円ユーザー/月~
- アプリと呼ばれる業務システムを簡単に作成できる。企業ごとの業務や用途によって、細やかなカスタマイズが可能。
- FlexCRM
- 1,200円ユーザー/月~
※広告付き無料プランあり - 初期設定が容易。ワークスペースはテンプレート化されたものから選んで作成できるので初心者でも簡単に作成できる。
- Zoho CRM
- 1,440円ユーザー/月~
- 自動化機能やAI機能。メール一括メール配信機能も搭載されている。
- ちきゅう
- 1,480円ユーザー/月~
- シンプルで使いやすいインターフェイス。直感的操作性に優れている。
- 楽楽販売
- 60,000円/月~
- ルーチンワークの自動化。繰り返し作業を自動化させることで、業務の効率化と人的ミスのリスクを軽減。
Sales Cloud
Sales Cloudは、株式会社セールスフォース・ドットコムが提供する顧客管理ツールです。業界最大のシェアを誇るSales forceの製品の1つであり、150,000万社以上の導入実績を誇ります。
Sales Cloudの特徴は、「Einstein」と呼ばれるAI機能を搭載していることです。Einsteinは、自動で顧客データの分析を行い、蓄積されているデータを基に最適化。データ分析が自動化されることで、営業担当者は業務の効率化が図れるのみならず、モバイル端末にも対応しているので、外出先からでも顧客情報管理を閲覧して素早いアプローチが実現します。
さらに、Google社と提携しており、契約すると最大12ヶ月間Google Cloudを無料で利用できます。
導入費用
Salesforce Essentials
細かい機能が不要で、シンプルに使い始めたい場合におすすめのプランです。こちらのプランを選択する場合、ユーザー数10人までという制限があるため注意してください。
3,000 円ユーザー/月
Lightnig Professinal
さまざまな営業規模に対応できるプランです。
9,000円ユーザー/月
Lightnig Enterprise
自社に合わせて最適なカスタマイズが可能で、一番多く利用されているプランです。
18,000円ユーザー/月
Lightnig Unlimited
利用できる機能に制限がなく、サポートも受けられる多機能なプランです。
36,000円ユーザー/月
eセールスマネージャー
eセールスマネージャーは、株式会社ソフトブレーンが提供する顧客管理ツールです。導入実績は5,000社以上で、万全なフォロー体制から定着率も95%以上を誇ります。
eセールスマネージャーの特徴は、顧客情報を簡単に入力でき、入力した情報が自動的に反映される「シングルインプットとマルチアウトプット」です。入力作業の簡易化によって、業務負担の軽減や入力ミスを防ぐ効果があります。
また、日本の営業に特化した機能を備えており、地図機能から営業活動を行う企業を洗い出すこともできます。さらに、地図機能では日報の作成も可能なので、わざわざ帰社して事務作業を行う必要はありません。
導入費用
スケジュールシェア
案件情報や商談情報の登録・参照以外の機能を使うことのできるプランです。
3,000円ユーザー/月
ナレッジウェア
案件情報や商談情報の参照はできますが、登録ができないプランです。
6,000円ユーザー/月
スタンダード
搭載機能をすべて制限なく使うことができるプランです。
11,000円ユーザー/月
kintone
kintoneは、株式会社サイボウズが提供する顧客管理ツールです。導入実績は、10,000社以上を誇ります。
kintoneの特徴は、アプリと呼ばれる業務システムを、ユーザーが簡単に作成できる点です。これにより、企業ごとの業務や用途によって、細やかなカスタマイズが可能です。
導入費用
kintoneでは、プランによって作成できるアプリ数やスペース数が異なります。
ライトコース
顧客管理ツールの導入が初めてという場合に、おすすめのプランです。
780円ユーザー/月
スタンダードコース
外部サービスと連携可能なプランで、他にシステムを利用しており、連携したいという場合におすすめです。
1,500円ユーザー/月
FlexCRM
FlexCRMは、株式会社ノイアンドコンピューティングが提供する顧客管理ツールです。低価格ながらも高機能なツールとして定評があります。
FlexCRMの特徴は、初期設定が簡単ですぐに運用開始できることです。
初期設定の流れは、ワークスペースの作成とログイン、ユーザー情報の登録の3ステップで、ワークスペースの作成はテンプレート化されたものから選んで作成できるので初心者でも簡単に作成できます。ワークスペース作成後は自動的にログインがされ、簡単なフォーマットを入力すればユーザー登録は完了です。
導入費用
フリープラン
無制限で試したい、中小企業向けのプランです。
0円ユーザー/月(ただし、広告表示あり)
スタンダードプラン
社内の多くの業務に活用させたい場合に、おすすめのプランです。
1,200円ユーザー/月
プレミアムプラン
細かな組織管理や、ログ取得を重視する企業におすすめのプランです。
2,000円ユーザー/月
エンタープライズプラン
アクセス環境を自由にカスタマイズしたい企業におすすめのプランです。
オープン価格
Zoho CRM
Zoho CRMは、株式会社ゾーホージャパンが提供する顧客管理ツールです。導入実績は、全世界で150,000社以上にのぼります。
Zoho CRMの特徴は、自動化機能やAI機能で営業業務を手助けする点です。機能の1つである一括メール配信は、登録されている顧客データからアプローチするリストを抽出し、メール配信できます。
また、メールを開封した顧客のみにフォローアップするタスクを自動で設定可能です。
導入費用
スタンダードプラン
初めて顧客管理ツールを導入する方でも、使いやすいプランです。顧客情報などの一元管理機能はもちろん、データ分析機能も搭載しています。
1,440円ユーザー/月
プロフェッショナルプラン
営業チーム活動の改善をしたい方場合におすすめのプランです。スタンダードプランの機能に加えて、プロセス管理の自動化が可能です。
2,400円ユーザー/月
エンタープライズプラン
プロフェッショナルプランに、AI機能を加えたより高度なデータ分析ができるプランです。
4,200円ユーザー/月
アルティメットプラン
大人数での利用が想定される、大企業におすすめのプランです。エンタープライズプランの機能を拡張した仕様となります。
5,400円ユーザー/月
ちきゅう
ちきゅうは、株式会社ジーニーが提供する顧客管理ツールです。導入実績は、2019年5月時点で9,696社以上、定着率も99%と高い水準を誇ります。
ちきゅうの特徴は、何といってもシンプルで使いやすいインターフェイスです。操作はドラッグ&ドロップを基本とし、簡単に必要なデータまでたどり着けます。
また、LINEのようにリアルタイムで社内コミュニケーションを図れるディスカッション機能で、社内の情報共有の手間を大幅に削減可能です。
導入費用
ライトプラン
シンプルに顧客管理ツールを使用したい場合に、おすすめのプランです。
1,480円ユーザー/月
スタンダードプラン
営業分析を円滑に進めたい場合に、おすすめのプランです。
2,980円ユーザー/月
プロプラン
より、本格的に顧客管理を実施していきたいという場合におすすめのプランです。
4,980円ユーザー/月
エンタープライズプラン
いくつかの機能を無制限で利用できるプランです。
9,800円ユーザー/月
楽楽販売
楽楽販売は、株式会社ラクスが提供する顧客管理ツールです。同社は、顧客管理ツールだけではなく、メールグループウェアや、コールセンター向けCRMなど数多くのツールを提供しています。
楽楽販売の特徴は、ルーチンワークの自動化です。繰り返し作業を自動化させることで、業務の効率化と人的ミスのリスクを軽減。また、業務の進捗状況や対応履歴などから情報共有可能で、対応の遅れやミスを大幅に軽減します。
導入費用は、契約するユーザー数と、データベースの作成数によって変動します。
導入費用
初期費用150,000円
月額費用60,000円~
顧客管理(CRM)ツールの導入メリット
ここでは、顧客管理ツールのメリットを3つご紹介します。
営業活動の効率化
従来は、顧客情報の管理が営業担当者ごとであったり、管理体制が万全ではなかったりして、対応の遅れや重複対応などの問題が発生してしまうケースがありました。しかし、顧客管理ツールを導入すれば、今まで個別管理していた顧客情報を一元管理することで集約させておくことができ、情報を探す手間を省けます。
また、集約した情報は、全社員が閲覧できるので情報共有も容易になります。さらに、案件ごとの詳細や進捗状況をリアルタイムで可視化できるので、無駄な工程を洗い出して業務プロセスの簡略化も可能になるのです。
効果的な営業活動の実現
顧客管理ツールでは、今まで個人の手元にしかなかった情報や、眠っていた過去の履歴情報も管理できます。そのため、あらゆる顧客情報を分析して活用できるのです。
また、優秀な営業マンの営業プロセスも可視化されるため、効果的な提案のタイミングがヒアリング方法など、マニュアル化しづらいプロセスも共有できます。これらの分析結果を営業活動に反映させていけば、営業部門のパフォーマンスが向上し、より効果的な活動が行えるでしょう。
顧客に合わせたアプローチができる
過去に行った商談や購買履歴の確認ができるということは、顧客の購買行動やニーズの把握ができるということです。定量・定性的なデータを基にして顧客ごとに最適なアプローチができれば、アップセルやクロスセルを適切なタイミングで提案できるようになります。
また、適切なタイミングでニーズに合った提案をしてくれる営業マンは、顧客からの信頼も得やすいものです。他社との差別化が難しい現代のマーケットにおいて、顧客と信頼関係を構築できることは、1人の顧客がもたらす利益を最大まで引き出すことにもつながります。
メール共有システムとの連携で更なる効率化
顧客管理ツールは、ツール単体でも多くのメリットをもたらしますが、他のツールと連携させることでさらなる業務効率化が図れます。
多くの業種に当てはまるのがメール共有システムとの連携です。その理由は、2つあります。
1点目は、利用機会が多いメールシステムと連携することで、一回あたりの顧客との連絡時間を短縮することで効率化につながるからです。顧客管理ツールの顧客情報画面からメール作成へ遷移する機能や、受信メールから顧客情報画面へ遷移する機能があれば、メール対応業務の時間を短縮することができるでしょう。
2点目は、顧客管理ツールへ記録しておく情報元としてメールがあるからです。管理ツールへ接触履歴を記録するのが手間になるケースもあります。その点、メール共有管理システム側で顧客との接触履歴を一元管理できれば、転記の手間がなくなります。
楽楽販売×メールディーラーの例
例えば、株式会社ラクスが提供する顧客管理ツール「楽楽販売」×メール共有管理システム「メールディーラー」を組み合わせれば、顧客情報の管理からメール作成までがシームレスに行えます。
先ほどご紹介したとおり、楽楽販売は業務情報をデータベース上で一元管理して、案件の対応履歴を管理できるツールです。一方、メールディーラーは問い合わせメールの対応状況を全員で共有し、誤送信防止機能などの問い合わせ対応を効率化する機能が充実したメールシステムです。
双方のツールを連携させることで、楽楽販売の画面からメールディーラーで行っているやりとりの履歴一覧に移動できます。
また、メールディーラーの画面からも楽楽販売の顧客情報に移動できるため、問い合わせ対応のスピードと対応品質の向上が期待できるでしょう。
まとめ
今回の記事では、人気の顧客管理ツール7選の特徴と導入費用についてご紹介しました。
顧客管理ツールを導入することで、営業活動の効率化と、顧客への最適なアプローチが可能となります。ただし、ツールごとに特徴や導入費用が異なるため、自社に必要な機能を洗い出したうえで選ぶようにしましょう。
また顧客管理ツールを検討されている方はメール共有システムも同時に導入するとメリットが多くあります。顧客管理ツール程コストがかからないシステムが多くあるので、合わせて効率化を検討してみてはいかがでしょうか。
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