ビジネスでのやりとりにメールは必要不可欠です。今ではビジネスに使われるメールシステムは様々なものがありますが、特に人気が高いのがGmailなどのフリーメールです。
この記事では2024年最新版として、人気のフリーメール5つを徹底比較します。
比較のポイントや、各システムの機能など詳しくご紹介するので、メールシステムの切り替えをご検討の方はぜひご一読ください。
フリーメールとは?
フリーメールとは、無料で利用することができるメールサービスです。
インターネットに接続できる環境があれば、簡単にメールアドレスの取得から送受信までを行うことができます。
また、フリーメールは有料メールとは異なり、初期費用や月額費用などは発生しないため、気軽に利用できることもメリットの1つです。
フリーメールと間違えやすいメールソフト
フリーメールと混同されやすいメールサービスには、以下のようなものがあります。
プロバイダメール
インターネットサービスプロバイダ (ISP) が提供するメールサービスです。
多くの場合、インターネット回線の契約時に無料で提供されます。
フリーメールとの違いは以下の点が挙げられます。
・アドレス:利用しているプロバイダのドメイン名を含む形式
・容量:フリーメールよりも少ない場合がある
・機能:フリーメールよりも少ない場合がある
キャリアメール
キャリアメールとは、携帯電話会社が提供するメールサービスです。
ドコモメール、auメール、ソフトバンクメールなどが代表的なサービスです。
フリーメールとの違いは以下の点が挙げられます。
・アドレス:利用しているキャリアのドメイン名を含む形式
・容量:容量制限があり容量を超えると利用できなくなる場合がある
・機能:キャリア独自の迷惑メール対策機能が充実している一方でセキュリティ面で不安に感じる方もいる
フリーメールを比較するときの5つのポイント
そもそも、フリーメールはどのように選べばいいのでしょうか。ここでは、比較検討する際に重視したい5つのポイントを解説します。
メールの容量
まずは、メールの容量を確認しましょう。フリーメールの容量はキャリアメールやプロバイダメールと比較すると、メールボックス自体の容量や送受信できるメールのサイズが小さめに設定されている傾向があります。
メールのやりとりが多い方、特に画像や動画などの容量が大きい添付ファイルを使用される方は容量に余裕があるシステムを選んでおくと安心です。
容量が不足してしまうと、添付ファイルの保存ができなくなったり、重要なメールが消えてしまったりする恐れもあるため、必ず事前に確認するようにしましょう。
利用可能なデバイス
続いて、メールが利用可能なデバイスの種類をチェックしましょう。多くのデバイスで使用可能なほうが、利便性が高まります。
インストール型のメールシステムは、基本的にインストールしたデバイスでないと使用できませんが、クラウド型のメールシステムでは、パソコンやスマートフォン、タブレットなど、インターネット環境があればデバイスを問わず使用することができます。
外出の頻度やメールを利用するシチュエーションを考慮して選択しましょう。
セキュリティ対策
フリーメールのセキュリティ対策も軽視できません。
近年主流になっているメールシステムには、ウイルスセキュリティの実行や、迷惑メールを自動でフォルダ分けしてくれる機能などが備わっているものが多いですが、こうしたセキュリティ対策が不十分だと、情報漏洩やパソコンの故障などに繋がります。よく使われているメールシステムだから大丈夫だろう安易に考えずに、具体的にどのようなセキュリティ対策が講じられているかしっかり確認しましょう。
搭載機能
一般的なアドレス帳やフォルダ機能のほかにも、予約送信や送信取り消しなど、メールシステムによって搭載機能が異なります。毎日何度も使用するメールシステムだからこそ、細かな機能によって作業効率が大幅に改善される場合があります。メールの利用シーンを想定して、必要な機能が搭載されているかどうか確認しましょう。
ユーザー数
最後にメールシステムを利用しているユーザー数も調べておきましょう。ユーザー数が分かれば、サービスの規模もイメージできますし安心感も増すはずです。ユーザー数が多いメールシステムは、使い方やトラブルシューティングに関する情報が多く出回っていることも嬉しいポイントです。まだ活用できていない便利な機能も発見しやすいかもしれません。
人気フリーメール5つを徹底比較!
続いては、人気のフリーメールを5つ紹介します。
Gmail | Yahoo!メール | Outlook | Thunderbird | AOLメール | |
---|---|---|---|---|---|
セキュリティ | ◎ | △ | ◎ | ◎ | △ |
メールボックスの容量 | 15GB | 2GB | 15GB | 4GB ※各フォルダの上限 |
無制限 |
メリット |
・大容量のストレージ ・強力なセキュリティ ・豊富な機能 |
・使いやすい ・Yahoo!サービス との連携 ・無料プランでも 広告表示が少ない |
・高度な機能 ・強力なセキュリティ ・大容量のストレージ |
・高い自由度 ・強力なセキュリティ ・軽快な動作 |
・容量が無制限 ・無料で多くの機能が 利用可能 ・シンプル |
デメリット |
・無料プランでは 広告が表示される ・一部の機能は有料 |
・運営元で過去に 情報漏洩発生 ・一部機能は有料 |
・動作が重い ・設定が複雑 |
・サポートが限定的 ・アドオンはセキュ リティ上のリスクあり |
・広告表示 ・日本語でのサポートは 限定的 |
<比較1.>Gmail
- 無料で大容量のストレージ提供
- 強力なセキュリティ
- 使いやすいインターフェース
- 豊富な機能
- 複数のデバイスで利用可能
- 多言語対応
▼メリット
- 無料プランでは広告表示あり
- 一部の機能は有料プランのみ利用可能
- 複雑な設定が必要になる場合がある
▼デメリット
▼セキュリティ
Googleの高度なセキュリティ技術によって、スパムやフィッシング詐欺などの脅威からユーザーを守り、安心してメールを利用することが可能。
▼容量
無料で15GBのストレージを提供。写真や動画など多くのファイルを添付して送受信する必要がある場合でも安心。
▼代表的な機能
迷惑メールのフィルタリング。
Gmailは、Googleが提供しているフリーメールです。2004年に提供開始以降、今では世界最大規模のメールシステムに成長しています。
Gmailは、オンライン上のメールシステムのため、インターネットへの接続環境さえ整っていれば、スマートフォンのアプリやパソコンなどデバイスを問わず利用できるのが特徴です。
また、メール検索や受信メールの自動振り分けなど一般的な機能はもちろん、迷惑メールのフィルタリング機能など、セキュリティも高いので、安心して使用することができます。さらに、1人で複数のメールアドレスを作ることが可能で、仕事とプライベートなどでの使い分けも便利です。
容量は15GB(Gmail・Googleドライブ・Googleフォトの合計)が備わっています。
<比較2.>Yahoo!メール
- 使いやすいインターフェース
- 豊富な機能
- Yahoo!サービスとの連携
- 無料プランでも広告表示が少ない
- 多言語対応
- 迷惑メール対策機能が充実
▼メリット
- 様々なセキュリティ対策を講じているが、過去に運営元で情報漏洩が発生
- 一部の機能は有料プランのみ利用可能
- 海外からのアクセスが制限されている場合がある
▼デメリット
▼セキュリティ
二段階認証やフィッシング対策など様々なセキュリティ対策を講じており、対策的には盤石ではあるものの、過去に運営元のLINEヤフー株式会社にて情報漏洩が発生したことが懸念点。
▼容量
無料プランでは2GBのストレージを提供。Yahoo!プレミアム会員だと無制限になる。
▼代表的な機能
ラベル機能やフォルダ機能、検索機能といったメールの管理に優れた機能。
Yahoo!メールは、Yahoo!JAPANが提供しているメールシステムです。日本最大規模のメールシステムで、スマートフォン(専用アプリ有り)・パソコン・タブレットなどで利用できます。
シンプルで操作がしやすい画面が特徴で、誰でも簡単に扱えるのもYahoo!メールの特徴です。迷惑メールフィルターや受信拒否、さらには海外からのアクセス制限など、安心してメールを利用するための機能も充実しています。
ただし、メールボックス容量の上限が開設時は2GBとやや少なめです。Yahoo!プレミアム会員やYahoo! BB会員であれば、無制限で使えます。
<比較3.>Outlook
- 高度な機能
- 使いやすいインターフェース
- 強力なセキュリティ
- Office365との連携
- 多言語対応
▼メリット
- 比較的動作が重く、古いパソコンやスマートフォンでは動作が遅くなる可能性あり
- 無料プランでは活用できる機能は一部のみ
- 機能が高度なため、設定が複雑
▼デメリット
▼セキュリティ
Microsoftの高度なセキュリティ技術によってスパムやフィッシング詐欺などの脅威からユーザーを守り、安心してメールを利用することが可能。
▼容量
無料で15GBのストレージを提供。
▼代表的な機能
予定表や連絡先、タスクなどメールに限らずビジネスに関する情報をまとめて管理できる機能。
Outlookはマイクロソフトが提供しているメールシステムです。スマートフォンのアプリも用意されており、パソコンやタブレットなど好みに応じて利用できます。
さらにOutlookの特徴は、ドメインの信頼性と容量が無制限である点です。ドメインは@outlook.jp・@outlook.com・@hotmail.comから選択できます。容量を気にせずに使用できるので利便性も抜群です。また、ビジネスシーンで特に役立つ機能が多く備わっており、タスク機能・スケジュール機能・メンション機能などは効率的な業務をサポートしてくれます。
<比較4.>Thunderbird
- 高い自由度
- 強力なセキュリティ
- 軽快な動作
- 多言語対応
▼メリット
- 公式サポートは限定的のため、問題発生時は自分で解決する必要あり
- アドオンによって機能拡張も可能だが、セキュリティ上のリスクがある場合もある
▼デメリット
▼セキュリティ
迷惑メールフィルタやフィッシング詐欺対策などのスパム・フィッシング対策やPGP/GPGやS/MIMEによる暗号化など高度なセキュリティ機能を完備。
▼容量
各フォルダの上限が4GB。
▼代表的な機能
アドオンによる自由度の高い機能拡張。
ThunderbirdはMozillaが提供しているサービスです。MozillaはインターネットブラウザのFireFoxを手がけている会社でもあり、Thunderbirdの使い勝手はFireFoxに似ています。
Thunderbirdの特徴は、メールボックス表示や動作の軽さ、そして高速な検索が挙げられます。また、アドオンが豊富でカスタマイズ性にも優れ、自分好みのスタイルを見つけられるでしょう。容量は各フォルダの上限が約4GBに設定されています。
<比較5.>AOLメール
- 容量が無制限
- 無料で多くの機能が利用可能
- シンプルなインターフェース
- 多言語対応
▼メリット
- 無料プランでは広告が表示される
- 日本語でのサポートは限定的
- 他のフリーメールと比較するとセキュリティ面に不安あり
▼デメリット
▼セキュリティ
迷惑メールフィルタやフィッシング詐欺対策などのスパム・フィッシング対策や添付ファイル検査などのウイルス対策はなされている。
▼容量
無料プランでも無制限と他のフリーメールと比較しても大容量。
▼代表的な機能
一般的な機能は付帯しているが、特徴となる機能はなし。
AOLメールはOath Inc.が提供しているサービスです。スマートフォンやパソコンなど、普段使っているデバイスからアクセスできます。そしてAOLメールの最大の特徴は、容量が無制限な点です。画像ファイルなどのやりとりが多い方でも安心して使えるでしょう。また、プラグイン追加機能や45種類以上の着せ替え機能も魅力です。さらに、スパムフィルタとウィルスチェック機能も搭載されています。外部メールと連携できるプラグインも用意されているので、AOLメールからGmailやYahoo!メールなどへのアクセスも可能です。
フリーメールを利用するメリット・デメリット
フリーメールを選ぶ際のポイントを紹介しましたが、メリット・デメリットを簡単に紹介いたします。
メリット
項目 | 詳細 |
---|---|
費用 | 月額料金や初期費用などの費用がかからない |
操作性 | インターネット環境さえあれば、すぐ利用できる |
利用端末 | パソコン、スマートフォン、タブレットなど、様々な端末から利用できる |
機能性 | 送受信だけでなく、迷惑メール対策やアドレス帳機能、カレンダー機能などを備えているサービスが多い |
デメリット
項目 | 詳細 |
---|---|
広告表示 | サービスによっては、広告が表示されることがある |
セキュリティ | 他のサービスと比べてセキュリティが低いことがある |
容量 | サービスによっては、容量制限があることがある |
サポート | 日本語でのサポートを提供していないサービスもある |
サービスによっては広告が表示されたり、容量の制限があったりします。個人での利用には充分であっても、ビジネスシーンにおいてはフリーメールの利用が適切ではないことも考えられます。
ビジネス利用には有料メールもおすすめ
フリーメールは誰でも無料でメールが使えるため利便性が高く、個人や企業で多く使われています。しかし、ECサイト運営やメールでのカスタマーサポートなど、お客様からの問い合わせ窓口として広くメールアドレスを公開している場合は、より機能性に優れる有料のメールシステムがおすすめです。
今回ご紹介したフリーメールは個人対個人のやりとりを想定した仕様になっているため、代表アドレスへの対応やカスタマーサポートのように、対応者が決まっておらず、複数名で分担して返信を行う業務には機能が不十分である可能性があります。
次章では、チームでメール返信を行うための有料メールシステム「メールディーラー」を紹介します。
チームで分担するならメールディーラー
メールディーラーとは
「メールディーラー」は、複数名でメールを分担して返信作業を行うビジネスシーンを想定して開発されたメール共有管理システムです。クラウド型のシステムで、デバイスを問わず外出先からでもメール対応が可能です。
メールディーラーの機能
それでは、メールディーラーの数ある便利な機能から、3つの機能をピックアップしてご紹介します。
ステータス管理機能
「ステータス管理機能」で、企業に届く全メールの対応状況が一目で分かるようになります。
受信トレイが「新着・返信処理中・対応完了」と対応状況に応じてタブで分かれており、返信作業を進めるとメールが自動で移動します。まだ誰も返信していない未対応のメールは、「新着」のタブに入っているので、見逃しによる返信漏れ・遅れを防止できます。
また、メール1通1通に担当者を割り当てることができ、誰がどのメールを返信すべきか一目で把握できます。誰かが返信作業を始めたメールは「返信処理中」のタブに移動し、他の人が開くと「○○さんが返信対応中です」と警告メッセージが表示され、返信ボタンが非表示となるので、二重対応も発生しません。
情報漏えい対策
メールディーラーでは、ユーザーごとにアクセスできる受信トレイを制限することができます。
さらに、人為的ミスによるトラブルを防止する機能をオプションで追加することが可能です。
オプションは、情報漏洩に特化した情報漏洩対策オプション(送信キャンセル機能・顧客情報へのアクセス制御機能・添付ファイルの自動暗号化機能・送信内容確認機能)と、添付ファイルの取り扱いに特化した添付ファイルセキュリティオプション(添付ファイルの形式チェック、添付ファイルのダウンロード権限の制御、添付忘れの警告、添付ファイル付きメールへの承認フロー適用、添付ファイルのダウンロードURL化、添付ファイルの自動削除)の2種類です。
一時返信機能
一時返信機能では、営業時間外に受信したメールに対して、自動でメールを送信できます。
自動返信の定型文であっても、メールを受付けた旨を伝えることで、お客様に安心感を与えることができます。
まとめ
この記事では、人気のフリーメール5つを比較しました。
メールシステムの切り替えをご検討中の方は、メールの容量やセキュリティ、搭載機能などを比較し、自社にとって扱いやすいシステムを選定してください。
最後にご紹介した「メールディーラー」は、無料で資料ダウンロードやトライアルが可能です。
気になる方は、ぜひ下記よりチェックしてみてください。
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