「正社員登用」や「終身雇用」が当たり前という時代は、今や過去のものとなりつつあります。
近年、雇用形態は多様化しており、パートやアルバイト、派遣社員など、いわゆる「非正規雇用」の占める割合が非常に大きくなっているのです。特に、人材派遣業界の変容は凄まじく、大手派遣会社の統合が進む一方で、医療や保育などユニークな分野に特化した新たなスタイルの派遣会社が数多く登場しています。
派遣会社ではクライアントだけでなく、派遣スタッフのサポートも行うため、営業担当者とコーディネーターで連携をしながら情報を管理する必要があります。 そうした部門間の情報管理を効率化する方法としておすすめするのが「クラウドメール」です。
人材派遣会社はクラウドメールを選ぶべき?
これまで多くの会社では、自社でメールサーバーを管理し、権限を付与された社内のパソコンだけがアクセスできるというインストール型のメールシステムを採用していました。
しかし、最近では社外のメールサーバーを利用したクラウドメールを導入する会社も増えてきています。
特に、人材派遣会社はクラウドメールを選択するケースが多くみられます。その背景として、クラウドメールの持つ2つのメリットが人材派遣業務のニーズと合致していることが挙げられます。
どこでもメール対応ができる
派遣会社の営業担当者は、取引先やスタッフのサポートで日中は基本的に外出しており、会社や営業所に顔を出すのは外回りが終わった夜だけというケースも珍しくありません。
忙しく動き回る営業担当者にとって、外出先でメール対応ができないという状況は、非常に不便でしょう。クライアントやスタッフから届くメールを確認するために、毎回オフィスへ戻っていたら、仕事の効率は当然ながら低下してしまいます。クラウドメールであれば、インターネット環境がある場所なら、どこからでもメール対応ができるようになります。
情報を共有しやすい
インストール型のメールシステムでメールを管理していると、情報がブラックボックス化してしまい、営業担当者とコーディネーターで情報共有することが難しくなります。
派遣会社では、クライアントや派遣スタッフの営業担当者やコーディネーターが異動になることも多く、そのたびに担当者間で情報の引継ぎを行う必要があります。クラウドメールであれば、過去のやり取りも参照しやすく、引継ぎ業務をスムーズに行うことができるようになります。
派遣会社では、1人の担当者に1日当たり数十~数百件のメールが届くのも珍しいことではありません。つまり、膨大な量のメールデータをそれぞれが有しています。そのため、PC同士でUSBメモリーや外付けHDDなどを介してそれらのデータを移行するにはかなりの時間がかかります。一方、クラウドメールであれば、データ移行作業が不要で、簡単な操作をするだけですべてのメールデータを他の担当者と共有することが可能です。
クラウドメール選定で注目すべきポイント
クラウドメールを提供している会社は、数多くありますが、機能性やセキュリティ対策などに関してすべてのシステムが同じクオリティであるというわけではありません。
この章では、人材派遣会社がクラウドメール選定で注目すべき3つのポイントについてご説明します。
フォルダ分けの利便性
派遣会社では、クライアントや派遣スタッフなど、数多くの相手とやり取りを行う必要があります。1人で、数十社にも上る会社と数十人以上のクライアントや派遣スタッフを担当しているというケースも珍しくないでしょう。
これらの全てのメールを受信フォルダ1つで管理しようとすると、メールの見落としによる返信漏れや遅れのリスクが高まります。そのため、「フォルダ分けの利便性」は重要なポイントです。
「クライアント」、「派遣スタッフ」と大枠でフォルダを分けた後、「手続き関連」や「クレーム」等、メールの内容による分類ができるとその後の対応がスムーズになります。
検索機能
メールのやり取りが多い傾向にある派遣会社では、操作性の高いメールシステムが必要不可欠です。中でも、検索機能に優れているというのは重要なポイントです。
例えば、以前就業していたスタッフから仕事紹介希望の連絡があった時に、過去のメールを検索できれば、過去にどんなやり取りをしていたのか、履歴書やデータベースだけでは分からない人物像を把握し、素早く仕事を紹介することができます。
システムによって検索できる軸や範囲が異なるので、業務に必要な検索ができるかどうか細かく確認しましょう。
セキュリティ対策
派遣会社では、個人情報や契約書など重要なデータを取り扱う機会が多くあります。
クライアントとの派遣契約書や、就業するスタッフとの雇用契約書など、重要書類のやり取りのメールを介して行われています。こうした情報が漏洩してしまうと、関連する人すべてが多大な迷惑を被るだけでなく、派遣会社の評判と業績にも破壊的な影響が及ぶでしょう。ですから、クラウドメールを選択する際には、高いセキュリティ対策が施されており、悪意を持つ第三者が容易にアクセスできないという評価を獲得しているか、事前に確認する必要があります。
人材派遣会社におすすめする2つのクラウドメール
人材派遣会社の主な業務内容やメールの用途を踏まえ、おすすめしたいクラウドメールを2つご紹介します。
Gmail
Googleが提供するクラウドメール「Gmail」の持つ大きな魅力は「1アカウントにつき最大15GBまでデータの保存が可能」という点です。さらに、TLSプロトコルを導入してメールのやり取りをすべて暗号化しているので、セキュリティが堅牢であるという点も評価されています。
デフォルトで「重要」などのフォルダが準備されており、設定画面から簡単にカスタマイズができます。メールの自動振り分け機能があるので、未読メールフォルダへ振り分けられるように設定しておけば、見落としのリスクも低くなります。
また、「ドメインを自分で設定したい」「メールに対するセキュリティを強化したい」「データ容量を無制限にしたい」という人は、企業向けの有料版であるGoogle Workspaceをチェックしてみましょう。
Outlook.com
Microsoftが提供するメールサービス「Outlook.com」は、フォルダ作成の自由度の高さが特徴です。カテゴリ機能を活用することで、メールの分類が簡単にできるというのも魅力と言えるでしょう。さらに、アドインで、返信忘れを防止するリマインダー機能や、タスク管理、連絡先管理等、業務内容や社内の運用方法に合わせて様々な機能拡張を行うことができます。
情報共有の効率化なら「メールディーラー」
派遣会社の業務効率化をサポートしてくれるクラウドメールサービスをお探しなら「メールディーラー」がおすすめです。複数名でメール対応を行うことを前提に開発されており、情報共有に特化したメールシステムです。
LINEなどのメッセージSNSも一元管理することができるので、派遣スタッフとのコミュニケーション方法に選択肢を増やすことができます。
メールディーラーの受信フォルダは「新着」「対応中」「対応完了」とタブで分かれており、メールの対応状況が進むと自動でタブを移動します。「新着」のフォルダを見れば、これから対応をしなければいけないメールが一目で分かるので、毎日大量のメールが届く派遣会社でも見落としを防ぐことができます。
また、クライアントやスタッフのメールアドレスをクリックするだけで、これまでのやりとりを時系列で一覧表示することができます。メールや電話応対のメモ、チャット、LINEの履歴はもちろん、メールアドレスの変更があったり、スマホとパソコンなど複数のアドレスを持っている場合でも、紐づけて表示することが可能です。
まとめ
今後も働き方の多様化が進むにあたり、企業と労働者の仲介役として人材派遣業界へ期待される役割はさらに大きくなっていくことでしょう。
社内の各業務を精査して、可能な限り工数の削減を行い、プロセスを効率化していくことは非常に重要です。派遣会社では営業担当とコーディネーターの情報共有と、クライアントや派遣スタッフとのコミュニケーションがカギとなります。
その一助として、クラウドメールの活用を検討してみてはいかがでしょうか。
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