カスタマーサクセスツールは、LTVの最大化や継続率向上が目指せるツールです。商品やサービスの効果を引き出し、お客様の課題解決を支援する手法として注目を集めています。
ツールにはさまざまなタイプがあり、特徴やメリットはそれぞれ異なります。
カスタマーサクセスを実現するためにも、ツールは自社に応じたものを選択することが重要です。
この記事では、カスタマーサクセスツールの機能や選び方の解説に加えて、目的に応じたおすすめのカスタマーサクセスツールを15社ご紹介します。
ぜひツール選定の参考にしてください。
カスタマーサクセスツールとは
カスタマーサクセスツールとは、既存顧客に長く自社サービス・製品を継続利用してもらうために、顧客の成功体験を作りエンゲージメントを高める活動を効率化することができるツールのことです。
カスタマーサクセスツールが注目される背景には、SaaS型のクラウドサービスを中心とした、サブスクリプションモデルのサービス増加が関係しています。
従来の「買い切り型」のサービスと異なり、サブスク型のサービスはお客様との継続的な繋がりが必要であるため、カスタマーサクセスの働きが重要視されます。
カスタマーサクセスツールを使い「顧客の成功体験」を作り出せば、継続率がアップし、LTV(顧客生涯価値)向上をはじめとするさまざまな効果が期待できます。自社の目的に応じたツールを選択すれば、収益の維持や拡大が可能です。
カスタマーサポートとの違いとは
カスタマーサクセスと似た言葉として「カスタマーサポート」があります。
どちらも顧客満足度の向上を目的としている点は共通していますが、活動スタイルとして受動的か能動的かという点で異なります。
カスタマーサポートは、顧客からの問い合わせやクレームに対して受動的に行動し、問題解決を目的として取り組みます。
一方、カスタマーサクセスは、顧客の成功体験を作り出すため能動的に行動し、売上アップや解約率の改善を目的として取り組みます。
目的や求められるスキルが大きく異なるため、それぞれの違いを理解したうえでカスタマーサクセスに取り組みましょう。
カスタマーサクセスツールの5つのタイプと機能
カスタマーサクセスツールは、主に以下5つのタイプに分類されます。
- 問い合わせ対応タイプ
- LTV最大化タイプ
- オンボーディング促進タイプ
- コミュニティ構築タイプ
- チャットサポートタイプ
- 顧客満足度計測タイプ
機能や導入効果はそれぞれのツールにより異なるため、選択時は目的に沿ったツールを選ぶことが大切です。
以下では、5つのタイプ説明とそれぞれの主な機能について解説します。
1.問い合わせ対応タイプ
問い合わせ対応タイプは、顧客からの問い合わせを漏れなくスピーディーに対応・管理することに特化したツールです。
カスタマーサクセスを実現するためには、顧客との良好な関係性を築くことも重要な要素です。
問い合わせ対応タイプのカスタマーサクセスツールなら、問い合わせの対応状況を可視化できたり、複数チャネルからの問い合わせを一元管理できたりと、顧客からの問い合わせを漏れなく効率的に対応するための機能が豊富に備わっています。
また、問い合わせへの対応履歴を一覧表示できたり、問い合わせの内容ごとに分類し集計・分析することもできるため、顧客のニーズや課題を把握しやすく顧客フォローに役立ちます。
以下では、問い合わせ対応タイプに搭載されている主な機能をご紹介します。
機能名 | 説明 |
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ステータス管理 | 未対応・対応中・対応完了などのステータスを問い合わせごとに管理し、対応状況を可視化できる機能 |
対応履歴 | 過去のやりとりをすべて時系列で一覧確認できる機能 |
マルチチャネル連携 | メール・電話・チャット・SNS・ECモールメッセージなどの複数チャネルと連携できる機能 |
集計レポート | 問い合わせをカテゴリごとに分類、集計・分析ができる機能 |
2.LTV最大化タイプ
LTV最大化タイプは、顧客の利用状況を可視化し、状況の変化や顧客の行動をすばやく感知できるツールです。
LTVとは「顧客生涯価値(Life Time Value)」という意味で、顧客が自社の商品やサービスを利用するなかで発生した総利益のことを指します。
LTVの数値には2回目以降のリピート購入による利益も含まれるため、LTVを最大化させるには、商品やサービスへの顧客ロイヤルティを高め、商品を継続利用・リピート購入してもらうことも重要になります。
LTV最大化タイプのカスタマーサクセスツールなら、解約につながる予兆をいち早く感知できることに加えて、アップセルやクロスセルのアプローチがしやすくなるため売上アップ効果も期待できます。
以下では、LTV最大化タイプに搭載されている主な機能をご紹介します。
機能名 | 説明 |
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ヘルススコア管理 | 顧客のサービス利用における健康状態を管理し、解約の予兆をいち早く感知できる機能 |
タスク管理 | 顧客の課題やタスクをシステム内で管理・共有できる機能 |
ダッシュボード | 顧客情報や推移・指標などあらゆるデータを集約・可視化できる機能 |
外部ツール連携 | CRMやMAなどの外部ツールと連携できる機能 |
3.オンボーディング促進タイプ
オンボーディング促進タイプは、サービス導入後のユーザーによる利用を促進させるツールです。
プロダクトの画面上に操作手順や使い方等のガイドを表示させることで、迷うことなく操作してもらい、利用の定着を促進させることができます。
その結果、使いやすいプロダクトになることで、ユーザーの満足度が向上し、解約率の低下やLTVの向上を図ることができるというメリットもあります。
以下では、オンボーディング促進タイプに搭載されている主な機能をご紹介します。
機能名 | 説明 |
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チュートリアル機能 | プロダクト上に操作方法や使い方を表示させる機能 |
ツールチップ機能 | 対象箇所にマウスオーバーすると、操作方法や詳細情報が表示される機能 |
ユーザー分析機能 | プロダクト上のユーザー行動データを可視化する機能 |
4.コミュニティ構築タイプ
コミュニティ構築タイプは、「会社と顧客」や「顧客同士(ユーザー間)」でのコミュニケーションが気軽にとれるプラットフォームを提供するためのツールです。
近年は、顧客ロイヤルティを高める手法として、コミュニティサイトの運用が注目を集めています。
イベント告知など会社側から情報提供する場として活用したり、ユーザー同士でサービスの活用ノウハウといった有益情報を共有し合う場としても活用でき、会社が介入せずとも商品・サービスに対する顧客満足度を向上させるといった効果も期待できます。
また、良い口コミが広がれば新規顧客の獲得へと繋がる可能性もあるため、こういったコミュニティを構築しておくメリットは大きいと言えます。
以下では、コミュニティ構築タイプに搭載されている主な機能をご紹介します。
機能名 | 説明 |
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コミュニティ構築 | オンラインコミュニティをノーコードで作成、UI/UXデザインを自由にカスタマイズできるなどのコミュニティ構築機能 |
顧客分析 | 顧客のロイヤルティ推移の分析、VOCからロイヤル顧客の興味・関心の分析ができる機能 |
イベント | コミュニティ内でイベントや講演会などの告知ができる機能 |
Q&Aフォーラム機能 | 顧客同士でサービス活用ノウハウなどの情報をQ&A形式で共有できる機能 |
5.チャットサポートタイプ
チャットサポートタイプは、チャットボットや有人チャットといった、顧客からの質問に対する回答を効率化させるためのツールです。
チャットサポートタイプの大きなメリットは、顧客の問い合わせに迅速に対応できることです。
電話やメールによる問い合わせの手間がなく、「問題を早く解決したい」というニーズが叶えられるため、顧客ロイヤルティの向上に加えて問い合わせ対応の業務効率化も期待できます。
チャットボットには、顧客の質問に人工知能が自動回答する「AI型」と、選択式の会話でやり取りが進んでいく「シナリオ型」の2タイプがあります。
対する有人チャットの場合は、顧客からの質問にオペレーターがリアルタイムで対応します。
よくある質問などの定型的な質問にはチャットボットで自動回答し、定型的ではない高度な質問の場合のみ有人チャットへ切り替える、といった活用方法も有効です。
以下では、チャットサポートタイプに搭載されている主な機能をご紹介します。
機能名 | 説明 |
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シナリオ設定 | 顧客からの質問に対するチャットボットでの会話のパターンを作成、登録できる機能 |
有人対応 | チャットボットからオペレーター対応の有人チャットへ切り替えができる機能 |
チャット履歴・統計レポート | 過去のチャット履歴やサイトへの訪問履歴、自動返信応対率などあらゆるデータを確認できる機能 |
外部連携 | SFA・CRM・MAなどの外部ツールや、slack・Chatworkなどのビジネスチャットと連携できる機能 |
6.顧客満足度計測タイプ
顧客満足度計測タイプは、商品やサービスに対する顧客のロイヤルティを測定するためのツールです。
顧客ロイヤルティを測る指標を意味する「NPS(R)」ツールとも呼ばれます。
カスタマーサクセスにおいて重要な、顧客ロイヤルティの調査を効率的に実施できるだけでなく、調査結果の分析や改善課題の特定も可能です。
さらに、アンケート機能のあるツールを選択すれば、定期的にお客様へのアンケートを実施でき、調査にかける時間やコストを削減できます。
※NPS(R)は、ベイン・アンド・カンパニー、フレッド・ライクヘルド、サトメトリックス・システムズ(現NICE Systems,Inc)の登録商標です。
以下では、顧客満足度計測タイプに搭載されている主な機能をご紹介します。
機能名 | 説明 |
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集計機能 | NPS調査で得た顧客からの回答データをカテゴリ分類・集計できる機能 |
分析機能 | 顧客の現状や重要視している点などを細かく分析できる機能 |
外部連携 | CRMへの連携やCSV出力などができる機能 |
【問い合わせ対応】おすすめカスタマーサクセスツール
ここからは、タイプごとにおすすめのツールをご紹介します。
以下では、「顧客のニーズに迅速に応えて対応の質を向上させたい」「問い合わせ内容をチーム内で共有したい」という方向けに、問い合わせ対応タイプのカスタマーサクセスツールを3つご紹介します。
メールディーラー|株式会社ラクス
特徴 |
・問い合わせ業務効率化や問い合わせ集計など50以上の機能を搭載 ・メール、電話、SNSなど複数のチャネルを一元管理できる ・利用者全員がサポート利用可 ・ステータスがタブ別に整理されているので、対応進捗管理がひと目で分かる |
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料金 |
初期費用:要問い合わせ 月額費用:要問い合わせ |
株式会社ラクスが提供する「メールディーラー」は、チーム全員の問い合わせ対応を見える化し、返信遅れや二重返信を防止できるメール共有管理システムです。
問い合わせへの対応状況や担当者がひと目で分かるため、「どのメールが未対応・対応完了かが把握できない」「問い合わせへの返信が漏れてしまった」といった問題を防止できます。
また、メールテンプレート機能やQA機能も兼ね備えており、個人のスキルに依存しない質の高い顧客対応が実現できます。
無料トライアルがあるほか、利用開始後の支援サポートは何度でも無料で利用可能と、充実したフォロー体制も重視したいポイントといえるでしょう。
楽テル|株式会社ラクス
特徴 |
・問い合わせ管理やアウトバウンド管理などの電話業務を効率化 ・属人化しがちな顧客情報や問い合わせ履歴を一元化 ・CTIシステムとの連携もシームレスに実現 |
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料金 |
初期費用:要問い合わせ 月額費用:要問い合わせ |
株式会社ラクスが提供する「楽テル」は、小規模から利用でき、電話業務の初めてのシステム導入にも適したコールセンターシステムです。
コールセンターへの問い合わせ内容や対応履歴を管理でき、業務効率化や対応品質向上につながります。
対応履歴検索をはじめとする機能が充実しており、受信時には顧客情報が画面上に表示され、素早い対応が可能となります。
問い合わせ内容はボタンひとつでエスカレーションメールとして自動送信できるため、登録内容を手にしながらメールを作成する手間もありません。
さらに、自動音声応答や文字起こし機能など、コールセンター業務を効率化する機能を兼ね備えています。
コールセンターの問い合わせ業務を効率化し、より質の高いサービスを提供したい会社におすすめです。
Zendesk for service|株式会社Zendesk
特徴 |
・電話やメール、チャットなど幅広いチャネルに対応しており、一元管理可能 ・案件をチケット管理できる ・デモの申込みや14日間無料で便利な機能をお試しできる |
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料金 |
初期費用:要問い合わせ 月額料金:$19/1ユーザー~ |
Zendesk社が提供する「Zendesk for service」は、ヘルプセンターを構築し、お客様の問題を迅速に解決するプラットフォームです。
お客様1人ひとりに合わせたサポートを提供でき、顧客満足度向上が期待できます。
AIを活用した問い合わせ対応のほか、パソコンからの電話サポートが可能です。
シンプルな設定で複数のサポート体制を構築でき、業務効率化につながります。
さらに、顧客情報を蓄積し分析する機能を兼ね備えています。
顧客状況を的確に判断し、見込み客への対応にリソースを割くこともできるでしょう。
【LTV最大化】おすすめカスタマーサクセスツール
以下では、「解約率改善」「アップセル、クロスセルによる売上向上」を強化したい方向けに、LTV最大化タイプのカスタマーサクセスツールを4つご紹介します。
arch|HiCustomer株式会社
特徴 |
・IT製品の購買活用における買い手の検討状況が一括管理できる ・買い手が導入検討時に必要な情報を簡単に集約・共有できる ・最適な支援方法のテンプレ化、タスクの事前リマインドで業務効率化 |
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料金 |
初期費用:要問い合わせ 月額料金:要問い合わせ |
HiCustomer株式会社が提供する「arch」は、IT製品の提案から活用まで一括管理できるカスタマーサクセスツールです。
お客様のIT製品の選定や導入を的確にサポートできます。
お客様にとっても、IT製品の導入や活用は複数の工程を要する作業です。
特に、会社内に導入する場合は、部署やチーム内で情報共有しなくてはいけません。
「arch」はこうしたお客様側の課題を支援することで、IT製品の営業活動や導入における工数削減を実現します。
お客様がいつ、どのくらい製品情報を見たか把握でき、適切なタイミングでのフォローや提案が可能です。
さらに、業務効率化につながるタスクのリマインドや、遅延時のフォローアップ機能もついています。
複数のテンプレートが用意されているため、簡単に顧客専用の提案ページが作成できる点もメリットのひとつです。
Gainsight|Gainsight株式会社
特徴 |
・AIベースのスコアカードで、解約の可能性がある顧客やアップセル・クロスセルにつながる見込み客を瞬時に特定できる ・顧客のライフサイクル全体の体験値をパーソナライズ化 ・ダッシュボードで顧客データを一元化し、情報源を全社で共有できる |
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料金 |
初期費用:要問い合わせ 月額料金:要問い合わせ |
Gainsight株式会社が提供する「Gainsight」は、ビジネスの持続的成長を支えるカスタマーサクセスツールです。
国内外問わず、多くの会社での採用実績をもちます。
AIベースのスコアカードで解約の可能性がある顧客を特定できるため、「予期しない解約が発生する」「製品の活用が定着しない」などの課題を抱える会社におすすめです。
さらに、顧客情報の追跡や分析も可能です。
複数のプランが用意され、求める規模に応じたサービスが選択できます。
初めはシンプルなプランからスタートし、自社の成長に合わせた機能拡張が可能です。
Growwwing|株式会社ユニリタコーポレートサイト
特徴 |
・顧客情報と活動履歴を専用プラットフォームで一元管理 ・ひと目でわかるダッシュボード機能でデータの視覚化・分析がしやすく、施策立案や効果的なPDCAサイクルが可能 ・プレイブック(アプローチ指示書)機能で属人化の解消・再現性のある成功体験を標準化することが可能 |
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料金 |
初期費用:要問い合わせ 月額料金:60,000円~ |
株式会社ユニリタコーポレートサイトが提供する「Growwwing」は、サブスクリプションビジネスにおける「LTVの最大化」を実現するためのカスタマーサクセス活動を管理・支援するプラットフォームです。
カスタマーカルテ・ToDo管理・問い合わせ管理機能で、顧客情報と活動履歴を一元管理できるうえ、ヘルスコア表示機能で顧客の状況もひと目でわかります。
分析機能の豊富で、アクションにつながるダッシュボードを形成しリアルタイムかつ自動的にサクセス状況をモニタリングすることができます。
また、「感謝につながった行動」「 熟練者の当たり前行動 」「 データの変化から顧客状況を推測した仮説行動 」といった再現性のある成功体験をプレイブック(アプローチ指示書)に登録することで、事象再現時にタスクを自動生成し、標準的なアクションにつなげることも可能です。
pottos|株式会社ポトス
特徴 |
・顧客の利用状況の収集からアプローチまでカスタマーサクセスに必要な一連の業務が行える ・工数削減や詳細な分析、対応範囲の拡大など効率的にLTV最大化に向けた取り組みが実現可能 |
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料金 |
初期費用:要問い合わせ 月額料金:要問い合わせ |
株式会社ポトスが提供する「pottps」は、BtoB SaaSプロダクトのカスタマーサクセス業務を支援するオートメーションツールです。
pottosの独自トラッキングコードや他社アプリとの連携で、顧客情報を一つの場所に収集できます。
また、収集したデータに基づいて自動的にセグメントとスコアを顧客に付与できるため、ひと目で優先すべき顧客が把握できます。
さらに、顧客利用状況に応じたポップアップ配信、メール配信、そしてNPS®配信も全てpottosから可能です。
【オンボーディング促進】おすすめカスタマーサクセスツール
以下では、「ユーザーのサービス理解・定着を促進し、オンボーディングを効率化したい」という方向けに、オンボーディング促進タイプのカスタマーサクセスツールをご紹介します。
テックタッチ|テックタッチ株式会社
特徴 |
・ユーザーの操作をサポートするデジタルガイドや、ヒントを表示するツールチップを作成することが可能 ・プログラミング不要で、ガイドやナビゲーションの作成・修正が可能 ・誤入力・誤操作を未然に防ぎ、ユーザーからの問い合わせを削減 |
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料金 |
初期費用:要問い合わせ 月額料金:要問い合わせ |
テックタッチ株式会社が提供する「テックタッチ」は、ユーザーのプロダクト理解を促進し、セルフオンボーディングを実現するツールです。
プロダクト上に、ユーザーが操作に迷わないようにデジタルガイドやナビゲーションを作成でき、これまでカスタマーサクセスやサポート担当が行っていたオンボーディング業務を効率化することができます。
ユーザーが操作に迷わなくなるため、ユーザーからの問い合わせ数削減にもつながります。また、ストレスなくプロダクトの活用が進むことで顧客満足度も向上し、解約の防止やLTV向上へとつなげることができます。
プログラミング知識がなくても、ノーコードで直感的にガイドを作成できることも特徴です。
【コミュニティ構築】おすすめカスタマーサクセスツール
以下では、「会社と顧客・顧客同士のコミュニケーションの場を構築したい」という方向けに、コミュニティ構築タイプのカスタマーサクセスツールを3つご紹介します。
coorum|株式会社Asobica
特徴 |
・自由度の高いUI/UXデザインのコミュニティをノーコードで開設・運用できる ・ロイヤル顧客の声を「顧客単位で」リアルタイムに拾い集めデータ化 ・自社の顧客IDと連携することで、顧客の行動をリアルタイム且つ顧客単位で解像度高く分析 |
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料金 |
初期費用:要問い合わせ 月額料金:要問い合わせ |
株式会社Asobicaが提供する「coorum」は、顧客との継続的な接点を作るコミュニティ構築機能に加え、顧客分析機能を兼ね備えたツールです。
お客様との継続的な接点を構築でき、好きなタイミングでユーザーの声を収集できるため、コミュニティ内でのロイヤルティ向上を目指すことも可能です。
コミュニティデザインは自由度が高く、自社ブランドの特性を表現できます。
さらに、多種多様なコミュニケーション機能が付いていることが特徴で、必要に応じて独自アプリの作成機能やDM機能を追加できます。
コミュニティ内で蓄積したデータは顧客単位で分析でき、自社のPSデータや顧客登録データと連携できる点にも注目です。より解像度の高い分析結果が得られます。
料金プランは、ライトプランからプロフェッショナルプランまで3種類が用意され、コミュニティのユーザー数や、分析規模に応じたものを選択できます。
commune|コミューン株式会社
特徴 |
・コミュニティの開設、運営、データ分析やKPI設計、行うべき施策の提案など手厚い運営支援が強み ・コミュニティ運営に必要な機能をノーコードで提供 ・コミュニティ戦略や運営の実践知を保有した専門担当者が、運営代行を行うアウトソーシングサービスも展開 |
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料金 |
初期費用:要問い合わせ 月額料金:要問い合わせ |
コミューン株式会社が提供する「commune」は、オンラインコミュニティの企画から構築、運用までを一貫サポートするプラットフォームです。
顧客同士のコミュニティーを活性化させ、ロイヤルティ向上、新規顧客獲得につなげたい会社におすすめです。
ポイント機能やバッジ機能を活用すれば、ユーザーの能動的なアクションを促進できます。
さらに、イベント機能を搭載しているため、オンライン・オフライン双方のイベント管理が可能です。
また、ユーザー同士が質問・回答し合えるQ&A機能も設置でき、投稿やコメントは24時間365日体制でモニタリングできるため、炎上リスクの抑制につながり安心です。
CRMツールや自社サービスなど、APIを提供する外部サービスとも連携できます。IDに紐づく分析が容易になり、業務効率がアップする点も注目したいポイントです。
SmartCore|株式会社イーストゲート
特徴 |
・会員管理機能(基本機能)に、必要なモジュール(オプション機能)を追加し利用するシステム ・会員管理機能(基本機能)には、会員情報の管理や団体ポータル運営に必要な基本機能が充実 ・モジュール(オプション機能)には、コミュニティ機能やイベント管理、会費や入金の管理など会員サービス向上 |
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料金 |
初期費用:0円~ 月額料金:14,000円~ |
株式会社イーストゲートが提供する「SmartCore」は、MRM(Member Relationship Management)コンセプトに基づく統合会員管理プラットフォームです。
学会や医師会、NPO法人、ファンクラブなどの会員制サイトを構築したい方におすすめです。
会員サイトと連携した会員管理機能(基本機能)に、30以上あるモジュール(オプション機能)の中からニーズに合わせて必要な機能を追加し利用するシステムです。
基本機能には、会員データ管理やコンテンツ管理などの管理者側機能と、マイページ作成や会員登録フォームなどの会員サイト構築・運営機能が充実しています。
オプション機能には、グループ機能やイベント管理、会費の入金管理などの汎用機能に加えて、演題管理や選挙管理といった学術団体・協会向けの機能も揃っています。
【チャットサポート】おすすめカスタマーサクセスツール
以下では、問い合わせ業務の効率化を目的とする方や顧客満足度の向上も目指したい方向けに、チャットサポートタイプのカスタマーサクセスツールを3つご紹介します。
RightSupport by KARTE|株式会社RightTouch
特徴 |
・ノーコードで誰でも簡単にチャットボットをWebサイト実装できる ・サポートウィジェット機能で問い合わせ前に先回りして顧客の自己解決を促進できる ・問い合わせ前の顧客のWeb行動を動画で確認、細かく分析までできる |
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料金 |
初期費用:要問い合わせ 月額料金:要問い合わせ |
株式会社RightTouchが提供する「RightSupport by KARTE」は、ユーザーの疑問を即座に改善し、問い合わせ業務の効率化や顧客満足度の向上につなげるプラットフォームです。
お客様が抱える課題と最適解をマッチングさせ、素早く的確に解決します。
問い合わせが起きやすい、つまずき元のページ情報が可視化できるのが大きな特徴で、問い合わせの理由を把握したうえでサービス改善に役立てられます。
ノーコードで簡単にWebサイトに実装できるため、システム担当部署を通さず、自分たちの部署内でのPDCAサイクルを高速化できます。
また、導入から運用までのサポートサービスがあるため、はじめてチャットサポートツールを利用する会社にも適しています。
RICOH Chatbot Service|株式会社リコー
特徴 |
・専門知識不要で、Excelだけで手軽にチャットボットを利用できる ・業種別のテンプレートがあり、始めての方でも導入しやすい ・グラフィカルで見やすい管理画面で問い合わせ傾向や対話内容を確認できる |
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料金 |
初期費用:5,000円 月額料金:18,000円~ |
株式会社リコーが提供する「RICOH Chatbot Service」は、誰でも簡単にチャットボットの導入・運用ができる初心者向けのAI活用型のチャットボットサービスです。
Excelで作ったQ&Aデータを読み込むだけで手軽に利用できたり、業種別のQ&Aテンプレートも用意されているため導入の手間がかかりません。
さらに、導入前の環境テストや無料トライアル・無料デモの実装、Q&Aの作成まで手厚いサポートが用意されているなど、初めての方でも安心して利用できます。
チャットボットは辞書型とシナリオ型の2つの機能を併せ持ち、幅広いシーンに対応できることに加えて、プランによってはチャットボットから有人チャットへの切り替えも可能です。
プランは3タイプからニーズに応じたものを選択でき、利用コストを抑えたい方には手軽なスタータープランがおすすめです。
sinclo|株式会社エフ・コード
特徴 |
・UIのシンプルさと直感性、カスタマイズの自由度、ノーコードで運用開始できるなど使いやすさに定評 ・サイト訪問者の“今”に合わせて最適な話しかけ(オートメッセージ機能)を実現 ・有人対応への切り替えも可能で、顧客とのブラウザ・ドキュメント共有など質の高い対応ができる |
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料金 |
初期費用:要問い合わせ 月額料金:10,000円~ |
株式会社エフ・コードが提供する「sinclo」は、業務効率化と顧客サポートの向上に役立つ機能を兼ね備えたチャットボット型Web接客ツールです。
シンプルで使いやすい管理画面やノーコードで運用できる点は、業務効率向上に役立ちます。
サイト訪問者に対して最適なメッセージを自動で送信する「オートメッセージ機能」や、訪問者に自動で回答する「オートリプライ機能(シナリオ機能)」で、見込み客の購買意欲向上や問い合わせ対応のコスト削減を実現できます。
また、有人チャットと切り替えることができる点も特徴の1つです。
訪問者の閲覧ページを共有できる「ブラウザ同期機能」や、商品資料など手元のデータを訪問者に共有できる「ドキュメント同期機能」により、店頭レベルの接客品質がオンラインでも可能になります。
【顧客満足度計測】おすすめカスタマーサクセスツール
以下では、「顧客のロイヤルティを測定してより質の高いサービスを提供したい」という方向けに、顧客満足度計測タイプのカスタマーサクセスツールを2つご紹介します。
EmotionTech CX|株式会社エモーションテック
特徴 |
・カスタマージャーニーマップを用いた分析で課題の優先度がすぐにわかる ・得たデータをシステム上ですぐに集計、項目ごとの分類で顧客のコンディションがすぐに掴める ・salesforceなどの外部ツールとの連携も可能 |
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料金 |
初期費用:要問い合わせ 月額料金:要問い合わせ |
株式会社エモーションテックが提供する「EmotionTech CX」は、お客様それぞれの状態を分析、可視化し、改善が必要なターゲットを導き出すサービスです。
高度な分析機能により、もっとも優先すべき課題を可視化できます。
使い慣れたツールとの連携も可能です。実施した取り組みの効果を検証しながら、改善サイクルの構築を実現できます。
解析に最適化されたアンケートテンプレートが使用できる点にも注目です。
アンケートを実施する手間が省けるだけでなく、目的に応じた最適な調査が実施できます。
Ambassador Relations Tool|株式会社コンファクトリー
特徴 |
・CRM、MA、メールマーケティング、NPS計測、顧客分析までマーケティングに必要な機能を取り揃えている ・顧客ロイヤルティ変化状況やランク別内訳表示、顧客離反率などの顧客分析レポート機能が充実 ・無料で利用できるフリープランもあり |
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料金 |
初期費用:0円 月額料金:29,480円~ ※フリープランを除く |
株式会社コンファクトリーが提供する「Ambassador Relations Tool」は、NPSの計測値や顧客分析情報を、マーケティングに活用できるツールです。
NPS計測のためのアンバサダーメールの配信をはじめ、フォローメールやグループメールの配信機能が付いています。
集計した顧客情報は、購入履歴や利用行動などから自動的に6つのランクにグルーピングされ、各ランクに応じた施策が展開できるため、より効率的かつ確実なアプローチが可能です。
顧客総数に限りがあるものの、フリープランは無料で利用できます。
初期費用も不要と、手軽に利用できる点もメリットといえるでしょう。
カスタマーサクセスツールの導入メリット
カスタマーサクセスツールを利用すると、以下のようなメリットが期待できます。
- アップセル・クロスセルによるLTVの向上
- 解約率(チャーンレート)の改善
- 業務効率化による工数削減
以下で、それぞれのメリットについて解説いたします。
アップセル・クロスセルによるLTVの向上
カスタマーサクセスツールのメリットとしてまず挙げられるのが、「LTVの向上」です。
LTVを向上させる要素として「顧客単価の向上(アップセル・クロスセル)」は重要です。
「アップセル」は上位プランへのアップグレードを意味し、「クロスセル」は関連製品の購入を検討してもらうことを意味します。
カスタマーサクセスツールを活用することで、顧客状況の管理や顧客との質の高いコミュニケーションが可能になり、アップセルやクロスセルのアプローチもしやすくなります。
これらは結果的にLTVの向上に直結するため、ツール導入のメリットは大きいと言えます。
解約率(チャーンレート)の改善
次に挙げられるメリットとして、「解約率(チャーンレート)の改善」が期待できます。
前述したLTVの向上も、解約率改善につながる要素のひとつです。
カスタマーサクセスツールを活用することで、顧客の行動や問い合わせ回数を一元管理できるため、これらの情報を参考にすれば顧客が必要とする最適なタイミングでのサポートが可能です。
解約率が改善すれば、会社の利益維持および拡大へとつながります。
業務効率化による工数削減
最後に挙げられるメリットは、「業務効率化による工数削減」です。
特に「チャットサポートツール」や「問い合わせ対応ツール」を利用すれば、問い合わせ業務が効率化できます。
お客様が必要とする情報を、迅速かつ確実に届けられる点もメリットのひとつです。
設置や運用に手間を要するコミュニティサイトも、ツールを活用すればスムーズに運営でき、お客様からの意見をサービス改善に役立てることもできるでしょう。
これらは、リソースが限られている会社にとっては大きなメリットと言えます。
カスタマーサクセスツールを選ぶ3つのポイント
カスタマーサクセスツールを選ぶ際に意識したいのが、以下3つのポイントです。
- 自社が強化するべき要素を明確にする
- 自社に必要な機能を明確にする
- 予算内で導入できるツールを選ぶ
前述したように、カスタマーサクセスツールにはさまざまな種類があります。
本来の目的である「顧客の成功体験」を生み出し収益につなげるためには、自社に必要な要素や機能を明確化したうえで、コスト等を判断することが大切です。
1.自社が強化するべき要素を明確にする
自社に合ったツールを選ぶには、まず強化するべき要素を明確にしましょう。
「LTVを拡大させたい」「顧客対応が追い付かない」など、自社が抱える課題に目を向けることで、必要なツールが判断できます。
カスタマーサクセスには、お客様との継続的な関係性が求められるため、中長期的な視点に立った戦略が必要です。
そのなかで効率的に効果を上げるためにも、自社のニーズを絞ったうえでのツール選択が重要になります。
2.自社に必要な機能を明確にする
強化するべき要素が明確になったら、次は必要な機能を検討していきましょう。
ツールによって備わる機能はそれぞれ異なります。
たとえば、問い合わせ対応に特化した「チャットボットツール」も、AIが対応するもの・オペレーターがサービスを提供するものなど内容はさまざまです。
業務効率化に加え、LTV向上を期待するのであれば分析機能の有無もチェックしたいポイントです。
選択時はひとつのサービスにこだわらず、ぜひ複数のツールを比較検討してみてください。
3.予算内で導入できるツールを選ぶ
ビジネスの成長においては、コスト面も重視したいポイントです。
カスタマーサクセスツールは、予算内で導入できるものを選びましょう。
前述したように、カスタマーサクセスは中長期的な視点で取り組む必要があり、ツールの運用にコストがかかるようでは収益拡大につなげることができません。
また、機能面が充実していても操作性が複雑なツールは使いこなせない可能性があります。
ツールの運用が負担にならないよう、操作性やサポート体制の有無も事前に確認しておきましょう。
自社に合ったカスタマーサクセスツールを選ぼう
ご紹介したとおり、カスタマーサクセスツールは、LTV最大化に特化したものやコミュニティ機能を兼ね備えたものなど、タイプごとに特徴や搭載されている機能が異なります。
ツール選びを失敗しないためには、自社で強化するべき要素やどのような機能が必要かを明確にし、自社に合ったカスタマーサクセスツールを検討しましょう。
※本サイトに掲載されている情報は、株式会社ラクス(以下「当社」といいます)または協力会社が独自に調査したものであり、当社はその内容の正確性や完全性を保証するものではありません。