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情シスの働き方改革には何が必要?今すぐ導入したいツールも紹介

日付のアイコン2024/07/24
効率化ツール
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情報システム部門こと情シスは、社内のIT、システム、通信インフラなどの運営や整備、管理を担当する部署です。それらの業務に加え、トラブルが発生した社員からの問い合わせに対応するなど、社内ヘルプデスクの役割を任せられることも少なくありません。

情報システム部門の負担は増大傾向にあり、働き方改革が必要といわれていますが、情シスの業務負担を減らすにはどのような方法があるのでしょうか?

今回は、情シスの負担が増え続けている背景を解説したうえで、働き方改革を進めるためにできること、そのために導入したいツールなどを紹介します。

この記事の目次

    情シスへの負担は増大傾向

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    情シスへの負担が増大傾向にあるのには、大きく分けて以下の3つの理由があるといわれています。

    • 深刻な人手不足
    • 情シスの対応範囲や対応業務の増加
    • テレワーク向けの対応も増加

    それぞれ詳しく解説します。

    深刻な人手不足

    情シスへの負担が増しているもっとも大きな理由は、人手不足が深刻化していることにあります。

    情報処理推進機構(IPA)が2020年に発表した「IT人材白書2020」によると、IT人材が「量」的に不足していると感じている企業は、調査対象となった企業の89%にも達しています。さらに「質」に対する不足感を覚えている企業の割合は90.5%にもおよび、多くの企業がIT人材の量にも質にも満足できていないことがわかります。

    日本の企業では、ジョブローテーションのシステムを採用しているところも少なくありません。スキルを持たない人材が情シスに異動してくるケースもあることが、その背景にあると考えられます。

    情シスの対応範囲や対応業務量の増加

    情シスの対応範囲や対応業務量が増え続けていることも、情シスの負担が増大する原因となっています。

    実際に情シスを単独部署として独立させている企業は、ごくわずかといわれています。多くの企業では、情シス専任が一人いればいいほうで、ITに詳しい人材が情シスとしての業務を兼任しているケースも少なくありません。

    その一方、経済産業省がDXを推進していることもあり、自社でもDXを進めたいと考える企業は増え続けています。情シスは基幹システムの運用や保守に加え、DX推進にも取り組まなければなりません。業務をIT化すればするほど、情シスの仕事は増えていきます。

    さらに社内のITトラブルに対応するヘルプデスク業務も、DXを進める分増えていきます。自分の業務をこなしながら、このようなノンコア業務に時間を割かれているのが、情シスの現状なのです。

    テレワーク向けの対応も増加

    情シスは上記のような従来から抱えている課題に加え、働き方の変容により、テレワーク環境の構築・運用・サポートといった業務も大幅に増加しており、負担が増える原因となっています。

    実際にソフトクリエイト社が実施した情シスを対象としたアンケートによると、コロナ後はテレワーク関係の業務・セキュリティ対策が増えたとの調査結果が1位・2位を占めています。

    情報システムの現状とIT活用実態アンケート2021の結果

    出典:ソフトクリエイト「情報システムの現状とIT活用実態アンケート2021」

    つまり、多くの企業の情シスはテレワーク対応を行いながら従来の保守・運用・サポートといった業務をこなしていることとなります。

    情シスが働き方改革を進める意義とは?

    情シスが働き方改革を進める意義とは?の画像

    情シスが働き方改革を進めることには、どんな意義があるのでしょうか?ここでは考えられるメリットを2つ紹介します。

    コア業務の品質向上につながる

    前述したとおり、情シスは本来のIT機器やシステムなどの適正な運用・管理といったコア業務をこなしながら、社員のトラブル対応などのノンコア業務の対応にも追われています。

    場合によっては、日中はヘルプデスク対応に時間を割かれ、終業時間を迎えて他の社員が退社しはじめてからようやく自分の業務に取りかかれる、といったケースもあるようです。

    疲れ切ったなか業務を進めても、生産性は期待できません。働き方改革を進め、ノンコア業務を減らせれば、本来のコア業務に集中し、品質向上につなげられます。

    企業全体の生産性向上につながる

    情シスからヘルプデスク業務を切り離すなど働き方改革を進め、コア業務に集中できる体制になると、企業全体の生産性向上につながることもメリットです。

    情シスに時間的余裕が出ると、多くの企業で課題となっているDXにも腰を据えて取り組めるようになります。社内のDXが進み、さまざまな業務のIT化が進むと、企業全体としての効率化が進み、生産性がよくなるのです。

    DXを進めるうえで、情シスは要となる部署です。情シスの負担を減らさないことにはDXの波に乗り遅れ、他社に遅れをとっていくことも考えられるので注意が必要です。

    情シスが抱える課題

    情シスの働き方改革を推進するには、各種施策を実施することも重要ですが、何が働き方改革の実現を妨げているかを把握することも重要です。原因を明確化して取り除くことで、的確な施策を打てるようになり、情シスの働き方改革をスムーズに推進することができます。

    ここでは、情シスの働き方改革を妨げる主な要因についてご紹介します。

    経営層の理解不足

    情シスの働き方改革が進まない最も大きな要因は、経営層の理解不足です。

    情シスは企業活動全般をサポートする部門です。経営層は企業に直接的な利益をもたらすマーケティング・セールス・生産といった部門に優先して経営資源を投下するため、間接部門である情シスに対しては重要視されていない場合が多くあります。

    決済権を持つ経営層が情シスを軽視していては、体制強化や投資も行われないため、いつまでたっても情シスの働き方改革は進まないでしょう。待ちの姿勢では経営層の方針・考え方が変わることはまず無いため、情シスの重要性・必要性について経営層に進言を行い、理解・協力を得ることがまず重要となります。

    社員のITリテラシー不足

    一般的に適切と言われる人員配置で情シスの業務体制が構築されていたとしても、情シスの業務負荷は企業全体の社員のITリテラシーによって上下します。

    仮に社員のITリテラシー不足が平均的に不足していたとすると、情シスへの問い合わせ件数も増えるため、働き方改革が進まない要因となります。

    社員に研修・勉強会・マニュアル配布を行うなど、ITリテラシー向上を図ることが理想的な方法となりますが、一朝一夕で達成できる方法ではないためあまり現実的ではありません。企業側が社員のITリテラシーを加味した配置を行うことが現実的な対策となるでしょう。

    DX推進2025年の崖問題

    2025年の崖問題とは、経済産業省の「DXレポート」で指摘されたDX推進を阻む障壁のことです。

    事業部門ごとに業務システムが構築され過剰なカスタマイズや全社横断したデータ活用ができなかったりするケースや過剰にカスタマイズを重ねているケースが多く見られ日々進化するIT技術にの変化に対応しきれなくなる可能性や、レガシーシステムの維持コストが増大しDX推進を阻み企業の経済損失を招く可能性がある問題です。

    こうした古いシステムの保守や運用にリソースを割かれ最先端の技術への対応やそれを担う人材の育成や確保ができなくなり情シスの業務負担が日々増幅することも想定されます。

    企業はこの問題に対処するため、技術の導入や業務プロセスの再設計など既存システムの刷新が必要でしょう。

    情シスの働き方改革に必要なこととは?

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    ここまで見てきたように、情シスの働き方改革は、企業全体の成長にも必要なことです。ここからは、情シスの働き方改革を進めるためにできる4つの方法を紹介します。

    ヘルプデスク業務の負荷軽減

    情シスでは、本来の自分たちの業務に加え、IT機器のトラブルやパソコンの不調といった、社員が直面しているトラブルへの対応に多くの時間を割かれています。しかしそれらすべてが、本当に情シスが対応すべきものかというと、そうでないケースもあります。

    情シスが対応しているトラブルには、マニュアルを見れば社員が自己解決できるような、ちょっとした問題も多く含まれています。そのような問題は、以下のような方法で情シスの業務から切り離せます。軽微なトラブル解消に対応しなくてよくなれば、本来のコア業務や本当に必要な大きな問題にだけ対処すればよくなるので、負担を大きく軽減できるでしょう。

    社内FAQやマニュアルの整備

    社内FAQが整備されていないなら、ヘルプデスクによく寄せられる質問をまとめ、FAQを作成し、まずはそちらを参照するよう社員に促すことで問い合わせ件数自体を減らすことができます。また、既存のマニュアルが専門用語ばかりでわかりにくい、ページが多すぎてどこを見ればいいのかわからないといった場合も、よくあるトラブルを抜粋したマニュアルを整備すれば、利用率が高まるかもしれません。

    ただしFAQもマニュアルも、使いづらければ利用率は上がらずヘルプデスク業務は減らないため、検索性を高める、すぐアクセスできるように社内ポータルのわかりやすい場所に入口を設置するといった工夫も必要です。

    ヘルプデスク業務のアウトソーシング

    ヘルプデスク業務は、アウトソーシングも可能です。アウトソーシングとは、ヘルプデスクの業務自体を外部の企業へ委託することを指します。

    新しいシステムを自社で構築するのと比べると、労力をかけることなく導入できるのがアウトソーシングのメリットです。外部委託によるコスト削減と効率化によって情シスはより重要な業務に集中できます。ただし委託費用が発生すること、社内にノウハウが蓄積していかない点には注意が必要です。

    RPAを活用した業務の自動化

    情シスの業務の一部を、RPAを活用して自動化することでも業務負担を軽減できます。

    RPAとは、ロボティック・プロセス・オートメーション(Robotic Process Automation)を略した言葉で、コンピューター上で行っている定型作業を自動化することを指します。たとえば情シスで日次・月次的に繰り返し行っている集計や検索、入力、データの分析といった作業があるなら、RPAで自動化すると、時間を大きく削減できます。

    削減できた時間を別のコア業務に回せれば、生産性も向上します。

    各種業務にクラウドツールを導入

    ここからは、情シスのノンコア業務で活用できるクラウドツールの種類をいくつか紹介します。

    問い合わせ管理システム

    問い合わせ管理システムとは、複数人での問い合わせ対応の手間を減らし、対応業務を効率化するツールのことです。

    問い合わせ対応で避けなければいけない返信漏れや遅れ、重複対応といった課題は、問い合わせ管理システムで解決でき、クレームを減らすことができます。担当者全員の対応履歴が確認できるため、過去の対応方法を参考にしながら対応をすることができたり、不在中の担当者の代理対応が簡単にできるようになります。

    システムによっては、問い合わせ件数を集計できるものもあります。問い合わせ内容を集計することで、よくある質問をFAQページへ掲載できるようになり、問い合わせ件数の削減にも貢献できます。

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    チャットボット

    チャットボットを導入すると、簡単な問題は自己解決するように社員に促すことができるようになり、情シスのヘルプデスク業務の負担は軽減します。チャットボットは社員にとっても、使い慣れたチャット形式で質問できることから、問い合わせのハードルが下がるメリットがあります。

    社内マニュアル作成ツール

    社内マニュアル作成ツールは、簡単にマニュアルを作成・管理できるツールです。マニュアルの作成自体が簡単なだけではなく、スマートフォンでも閲覧・検索できるなど、運用面にも配慮されているのが特徴です。新しいIT機器やシステムを導入したときに、わかりやすいマニュアルを作成しておけば、社員からのヘルプデスクへの問い合わせを削減できます。マニュアル作成ツールには、動画を使って手順を伝えるタイプや手順を工程ごとに伝えるタイプがあります。自社で必要とするタイプを選ぶことがポイントです。

    社内FAQシステム作成ツール

    社内FAQをエクセルなどで管理している企業は、FAQシステム作成ツールを導入・活用するのがおすすめです。社員からよく寄せられる質問のうち、「○○がオンになっているか確認する」「オンになっているなら一度オフにしてから再起動する」といった単純な手順を踏むだけで解決できることが多い問題を掲載しておくだけで、業務負担を減らせます。FAQシステム作成ツールは、検索タグやテーマでの絞り込みなど、検索性の高いシステムを作成できるのがメリットです。

    経営層や社員の意識改革

    情シスの働き方改革を実現するためには、経営者・社員の意識改革を行うことも重要な対策となります。意識改革を行い情シスやITに対する認識が変われば、状況の改善が期待できるためです。

    経営層に関しては、情シスが置かれている状況や業務の重要性について理解して、人材確保・ITツールの導入・仕組化といった情シスを強化する投資を積極的に行うべきでしょう。

    情シスを活用する社員は、情シスに頼らずとも自ら問題・トラブルに対処できるリテラシーを身に付けようという意識を持つことが重要です。社員のリテラシー向上には、ツールやマニュアルによるナレッジ・ノウハウ共有の仕組み作りも必要となってきます。

    意識改革を実践・浸透させるには時間も労力も必要となりますが、場当たり的な対策よりも大きな効果が期待できるため、情シスの働き方改革のためにもぜひ実践しましょう。

    情シスが全社の働き方改革推進を担うケースも

    ここまでは情シスの働き方改革をテーマとして解説してきましたが、情シスは全社的な働き方改革を実現するための重要なポジションでもあります。

    なぜなら、社員の多様な働き方・生産性向上・ワークライフバランス向上といった働き方改革の趣旨を満たすにはDX(デジタルトランスフォーメーション・デジタル化)が不可欠であり、情シスによるサポートがスムーズなDXを実現するためです。

    具体的には、情シスが次のような役割を担います。

    • 業務全体の効率化の設計・支援
    • 勤怠・テレワークに要するシステムの改革・整備
    • セキュリティの改革・整備
    • コミュニケーションツールの導入・浸透の支援

    全社的な働き方改革を推進するためにも、企業は情シスの在り方について再度考え直すべきと言えるでしょう。

    成功させるために情シスの負荷軽減が必要

    全社的な働き方改革を成功させるためには、情シスの負荷軽減をいかに実現するかが鍵となります。情シスがトラブル対応・レクチャーなどの問い合わせ業務に忙殺されていては、上記でご紹介した全社的な働き方改革にリソースを費やすことができないためです。

    先の章でご紹介したツールやRPAによるノンコア業務の自動化・代替を行うことはもちろん、人材採用による体制強化や社員のリテラシー向上も必要となってくるでしょう。

    情シスの役割の重要性を認識して、いかにコア業務に注力できる環境を構築するかが、全社的な働き方改革の成否を分けるでしょう。

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    業務をこなせる優秀な人材が不足していること、DX促進のため対応する業務が増大していることなどを受け、情シスの負担は増え続けています。情シスが本来のIT機器やシステム、通信インフラなどの運営・管理といった本来の業務に集中し、自社のDXを適正に進めていくためには、働き方改革を行わなければなりません。

    情シスの業務改善には、社内ヘルプデスク業務といったノンコア業務の削減が必須です。社内問い合わせを対応を効率化するなら、問い合わせ管理システムや社内FAQを導入するなど、テクノロジーの活用を検討するといいでしょう。

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    ※本サイトに掲載されている情報は、株式会社ラクス(以下「当社」といいます)または協力会社が独自に調査したものであり、当社はその内容の正確性や完全性を保証するものではありません。

    この記事を書いたライター

    メールディーラー通信編集部

    メールディーラー通信編集部

    メールや問い合わせ対応を効率化する情報の執筆・案出しをしています。メール業務をより良いものにできるようお得な情報を発信できればと思い、編集を行っています。
    お気に入りの便利機能は「Wチェック時の差分チェック機能」です。

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